「箪笥(たんす)」と「茶箪笥」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「箪笥」は、衣服や小道具類を整理保管するための家具の総称です。

英語では「a chest of drawers」「a wardrobe」「a bureau」などで表されます。

「整理ダンス」の場合「a chest of drawers」を使います。

「洋服ダンス」の場合「a wardrobe」です。

「茶箪笥」は、茶器などの収納具です。

茶道の茶器などを収納する棚から発達しました。

英語では「a cabinet」「a cupboard」で表されます。

「箪笥・たんす」の意味

「箪笥・たんす」は、衣服や小道具類を整理保管するための家具の総称です。

「棹・さお」で数えます。

多くの場合、木材で作られ、引き出しや開き戸がもうけられます。

「茶箪笥」「洋服箪笥」「整理ダンス」などの種類があります。

以下のように使います。

箪笥の肥やし タンス預金 箪笥に洋服をしまう
桐たんす一棹 整理ダンス 和ダンス

<箪笥の肥やし>
せっかく持っているのに使わずにしまい込んでいる衣類のことです。

<タンス預金>
銀行などに預けずに、自宅にしまい込んでいる現金のことです。

「茶箪笥」の意味

「茶箪笥」は、茶器や食器などの収納具です。

茶器や食器を入れておく棚や引き出しのある家具のことです。

茶道の茶器などを収納する棚から発達しました。

袋棚・違棚・引き出しなどを組御合わせて作ります。

用材には、クワ・桐・ケヤキ・紫檀などの木目の美しいものが使われます。

江戸初期のものは、「慳貪蓋・けんどんぶた」の形式でした。

幕末以降は、戸棚式になりました。

「慳貪蓋」は、出前箱の蓋のような形状のものを指します。

溝が上下左右にあって、蓋が取り外しできるようになっています。

<数え方>
箪笥・茶箪笥は、「棹・さお」「台」「点」「組」で数えます。

「棹」は、箪笥・長持ちに用いられます。

運ぶ時、「棹」をさして担いだことに由来します。

現在では、多くの場合「台」を用います。

家具屋では、「点」「組」で数えることもあります。

以下のように使います。

由緒ある茶箪笥 年代物の茶箪笥
茶箪笥に茶器を入れる

<箪笥の漢字>

◇箪
字義は「かたみ・はこ・竹で編んだ小さい箱」「わりご・竹で編んだ丸い飯びつ」「ひさご・瓢箪」「竹の一種」です。

解字は、「竹+單」で構成されます。

「單」の部分は、「坦・たん」に通じ、「平たい」を表します。

「竹」を付して、「竹製の平たい小箱」を意味します。

◇笥
字義は「はこ」「け」「飯や衣類などを入れる四角い箱」「葦や竹で編んで作る箪笥のこと」です。

解字は、「竹+司」で構成されます。

「司」の部分は、「治める」「秩序づける」を表します。

これらによって、「衣類を整理しておくための竹製の器」を意味します。

「箪笥」は、 衣服や小道具類を整理保管するための家具
「茶箪笥」は、 茶器などの収納具です。

「箪笥」「茶箪笥」は、類語です。

共通する意味は「引き出しや開き戸があり、衣類などを入れておく木製の箱型の家具」です。

「箪笥」は、普通、服をしまっておくためのものです。

木製の箱です。

「茶箪笥」は、茶器や食器類をしまっておくためのものです。

内部に棚がついた木製の箱のことです。

<行李・こうり>
竹や柳で編んでつづらのように作った物です。

衣類入れに使います。

旅行鞄としても利用します。

「柳行李」のように使います。

<つづら>
「葛籠」と書きます。

衣類を入れるものです。

アオツヅラの蔓で編んだ籠のことです。

後には竹や檜の薄板で作り、上に紙を貼りました。

「つづらこ」ともいいます。

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