「木版画」と「銅版画」の違い・意味と使い方・由来や例文

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木版画は「木版に絵柄や文字などを彫り込み、削られていない部分にインクを乗せて印刷すること。」

「浮世絵」と言い換えると分かりやすい。

銅版画は「銅の板に彫られた部分を腐食し、表面より凹んだ部分を作りインクをつけてプレス印刷すること」。

「エッチング」と言い換えるとわかりやすい。

木版画は凸版方式の印刷 銅版画は凹版印刷です。

「木版画」は浮世絵が有名

「木版画」は木版を使います。
手順は木版に彫刻して浮き出した文字や絵柄にインクを付けます。

その上に紙を乗せ、紙の上をバレンという押し付ける道具を使い、紙にインクを転写して作ります。

多色の場合は見当印をつけておき、そこを目印に位置を合わせます。

江戸時代の「浮世絵」や「瓦版」などはこのようにして作られました。

現代でも「木版画」は美術・芸術として作られています。

「銅版画」は二種類の方法があります。

「銅版画」は基本的に凹版方式なのですが、腐食するかしないかの違いで二種類の方式があります。

銅板直彫りでは銅板に手彫りで直接彫刻をします。

紙幣の肖像画はこのようにして作られています。

もう一つは一般的なエッチングと呼ばれる方式で、銅板表面に蝋などを薄く塗り、描きたいものを銅板面まで掘っていきます。

その後、酸性の液に浸し腐食をします。

すると蝋のある箇所はそのままで、彫られた部分が腐食され凹面が発生します。

そこにインクを付けプレスして完成です。

「木版画」より「銅版画」の方が繊細

「銅版画」は非常に細かい線まで再現できますが、「木版画」はそのような細い線は苦手になります。
基本的に細かい描写の物は「銅版画」が向いていると言えます。

完成品を比較しても「銅版画」の細かさには「木版画」はかないません。

しかし、「木版画」の良さは手彫りの味わいが感じられることです。

極細線が苦手なら面は得意と言えるので、面を生かした作品が良くあります。

「木版画」と「銅版画」

「木版画」は凸版方式の印刷で作り、「銅版画」は凹版方式の印刷で作ります。

「木版画」は江戸時代には浮世絵や瓦版で活躍した技法で、現代では美術・芸術の一分野として存在します。

「銅版画」は直彫刻式と腐食式の二通りの技法があり、一般的には腐食方式が採用されます。

繊細さを求めるならば「銅版画」、素朴さを求めるならば「木版画」と言えそうです。

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