盗聴は「本人に承諾もなく盗み聞きすること」。
「盗み聞き」と言い換えると分かりやすい。
傍聴は「公の席で当事者間の話を聞くこと」。
「立ち聞き」と言い換えると分かりやすい。
盗聴は設定行為が犯罪となるもので、盗聴自体は犯罪になりません。
また、傍聴は犯罪とは関係ありません。
傍聴は裁判の場合に必ず設定されるもので「傍聴席」「傍聴人」「傍聴券」などの言葉があります。
盗聴と間違えることはありませんが、言葉が似ています。
「盗聴」は盗み聞きのこと
「盗聴」は個人や組織に仕掛けられている盗聴マイクで、外部から内部の音声を傍聴するものです。
盗聴も広い意味で傍聴の範疇に入ることになります。
「盗聴」は電気のコンセントの内部など一見分からない場所に仕掛けられています。
「盗聴」を見破るには指向性の高いアンテナで検知しますが、よくそのような番組をテレビでは企画しています。
「傍聴」は傍らで聞くこと
「傍聴」は裁判で原告・被告・裁判官などのほかに関係者や一般人・マスコミなどに裁判を公開していることです。
傍聴席が設けられていて、傍聴人は希望者がだれでもなれますが、注目の判決では抽選になることがあります。
なお、「盗聴」も外部から聞くことは「傍聴」とも言えますから、広い意味では「傍らで聞くこと」になります。
承諾なく秘密に会話を録音することは盗聴」なのか「傍聴」なのか。
どうしても録音しなければ、権利が侵害される恐れがある場合は、やむを得ず録音をすることがありますが、これも「盗聴」なのでしょうか。
会議記録や電話録音などがありますが「盗聴」と思われることは、相手の承諾がなくても違法ではありません。
会話を記録して「傍聴」するので問題ありません。
「盗聴」の犯罪性は住居侵入や電話回線使用などにあるのです。
「盗聴」と「傍聴」の違い
「盗聴」は「盗み聞き」する行為ですが、「盗聴」自体は違法性がありません。
「盗聴」ができる設定などが犯罪なのです。
承諾なしの電話録音や会話記録も特に犯罪とはならないのです。
「傍聴」は「傍らで聞く」ことですが、「盗聴」を外部で聞くことも「録音」を後で再現することも「傍聴」です。
裁判の内容を裁判所で聞くことも「傍聴」といいます。