「立場」と「立つ瀬」と「地歩」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

「立場」は、その人が置かれている地位や状況のことです。

英語では以下のように表します。

「置かれた状況」という意味の場合「a situation」「a position」で表されます。

「見地・観点」という意味の場合「a viewpoint」「a standpoint」です。

「立つ瀬」は、自分の立場のことです。

「面目」のことです。

「立つ瀬がない」は「put me dilemma」「leave me in an awkward position 」です。

「地歩」は、自己のいる地位のことです。

英語では「a footing」「a foothold」「a position」で表されます

「立場」の意味

「立場」は、以下のような意味です。

①立っている所のことです。

②その人が置かれている地位や状況のことです。

また、その人の「面目」「立つ瀬」のことです。

③「見地」「観点」「考え方」のことです。

④「葬式」のことです。

「葬式の出立(でたち)」のことです。

⑤「立場の膳」の略です。

<立場の膳>
出棺直前に会葬者に供する食事のことです。

「立場」「お立ち」「立飯・たちめし」ともいいます。

以下のように使います。

彼の立場に立って考える 僕の立場も考えてほしい
立場を変える 私の立場をなくす 中立の立場を貫く
賛成の立場をとる 立場上意見を控える

「立つ瀬」の意味

「立つ瀬」は、自分の立場のことです。

「面目」のことです。

普通、打消しの形で用います。

夏目漱石著の「吾輩は猫である」に「あなた迄が冷やかしては立つ瀬がありませんわ」とあります。

以下のように使います。

そんなに気を使っていただくと私の立つ瀬がありません
何とか妥協していただかないと私の立つ瀬がありません
君に断られては立つ瀬がない

「地歩」の意味

「地歩」
自己のいる地位のことです。

自分のいるべき地位のことです。

活動するうえでの立場です。

「立脚地」「位置」のことです。

以下のように使います。

確固とした地歩を築く
彼は財界で確固たる地歩を固めた
確乎たる地歩を占める

<地と歩の漢字>

「地」
字義は「つち」「地の神」「身分」「下地」「下部」「語尾について語調を整える助字」です。

解字では、「土+也」で構成されます。

「也」の部分は蛇の象形です。

「うねうねしたさま」を表します。

「土」を付して、「うねうねつらなった土地」を意味するようになりました。

「歩」
字義は「あるく」「あゆみ」「めぐらせる」「たずねまわる」「なりゆき」「推し量る」「長さの単位」「面積の単位」「みぎわ」「波止場」です。

解字では、「歩」は象形文字です。

左右の足あとの象形です。

これにより「あるく」を意味します。

「立場」は その人が置かれている地位や状況のこと、 「立つ瀬」は 自分の立場のこと、 「地歩」は 自己のいる地位のこと
「立場」「立つ瀬」「地歩」は、類語です。

共通する意味は「その人が置かれている位置や状況」です。

「立場」は、その人が置かれている地位や境遇・状況、またよって立つ観点・面目など幅広い意味を表します。

「立つ瀬」は、「立つ瀬がない」のように打消しの形で使われます。

「地歩」は、その人が占める位置・地位を表します。

文章語的です。

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