「父系」と「父方」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「父系」は、父方の系統のことです。

また、その系統に属していることです。

「父方」は、父の血筋に属していることです。

また、その親族のことです。

これらの言葉は、英語では「a paternal line」で表されます。

「父系家族」は「a patrilineal family」です。

「父方の従兄弟」は「a paternal cousin」です。

「父系」の意味

「父系」は、父方の系統のことです。

また、その系統に属していることです。

家系が父方の系統によって相続されることです。

反対語は「母系」です。

以下のように使います。

父系の先祖
彼の冒険好きは父系の血筋だ
父系社会

<父系制>
出生と同時に父方の血縁集団の成員とみなされ、個人の権利や義務が規定される制度です。

英語では「patrilineal system」で表されます。

「父方」の意味

「父方」は、父の血筋に属していることです。

また、その親族のことです。

反対語は「母方」です。

以下のように使います
父方の伯父は有名な作曲家 父方の親類には変わった者が多い

<父方居住婚>
「夫方居住婚」「父処婚」ともいいます。

結婚後、妻が夫の両親の家ないしはその付近に住む居住慣行のことです。

このことは、妻が夫と共住していることを意味します。

夫の両親の家、またはその付近に居住することは、夫の父系成員(父方の親族)や夫の家族と密接な関係を結ぶことを意味します。

これにより、安定した父系出自集団を形成することになります。

内戚と外戚

「内戚」は「父系」「父方」の関連語です。

◇「内戚・ないせき」
父方の親戚を指す言葉です。

「ないしゃく」とも読みます。

英語では「a paternal relative」「a relative on one’s father‘s side」で表されます。

◇「外戚・がいせき」
母方の親族のことです。

「げしゃく」とも読みます。

英語では「a maternal relative」「a relative on one’s mother’s side」で表されます。

<天皇の外戚>
皇子が母方で養育されることから、政治的に権力を握ることが多く、藤原氏はこの立場を利用して摂政・関白の職と地位を得ました。

<中国王朝の外戚>
前漢を奪った王莽や隋の建国者楊堅は、皇后や妃の親族で皇帝の外戚でした。

後漢に於いては、第4代和帝以降、幼弱な皇帝が続き外戚の専横が目立ちました。

皇帝の外戚一族と宦官との対立によって後漢は衰退したと云われます。

「父系」は、父方の系統のこと
「父方」は、父の血筋に属していることです。

「父系」「父方」は類語です。

「内戚」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「父親の血統であること。

父親の血統の親類」です。

「父系」は、代々続く系統としての父親の血筋をいうのに対し、「父方」は、二親のうち父親の側の者であることを示します。

「父系」は、祖父から父へ、父から息子へと家督が父親の血筋によって引き継がれるという家系の在り方をも意味します。

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