「気違いざた」は、常軌を逸した行いのことです。
「狂態」は、正気とは思われないような態度や振る舞いのことです。
「痴態」は、ばかげた振る舞いなどの様子です。
「気違いざた」も「狂態」も、英語では「an insanity」で表されます。
「insanity」は、以下のような意味です。
名詞として「狂気」「精神錯乱」「精神病」の意味で用いられます。
法的には「精神異常」として扱われます。
行動について述べる場合、「狂気のさた」として用います。
「痴態」は、英語では「foolery」で表されます。
「彼は痴態を演じた」は「He made a fool of himself.」です。
「気違いざた」の意味
「気違いざた」は、常軌を逸した行いのことです。
常識では考えられないような振る舞いのことです。
「その真相はまるで気違いざただ」のように使います。
<気違い>
①精神状態が正常でないことです。
「狂気」「乱心」「狂人」のことです。
言動が正常でないことです。
※人をののしったり、不当におとしめたりする、差別的な言葉です。
使用には注意が必要です。
②ある物事に熱中して心を奪われることです。
また、その人です。
「マニア」ともいいます。
「狂態」の意味
「狂態」は、正気とは思われないような態度や振る舞いのことです。
以下のように使います。
自尊心を失って狂態を演じる
酔って狂態を演ずる
<狂態の漢字>
「狂」
字義は「くるう・精神異常」「狂犬」「くるおしい」「おろか」「気持ちばかり大きくて実行の伴わない人」です。
解字では、篆文(てんぶん・書体の一種)に於いて、「犬+王」で構成されます。
「王」の部分は「枉」に通じ、「曲がる」を表します。
これらから、「獣のように精神が曲がる」を表し、「くるう」を意味するようになりました。
「態」
字義は「ありさま」「身ぶり」「なまめかしい様」です。
解字では、「心+能」で構成されます。
「能」の部分は、「能力としてよくできる」を表しています。
「心」と合わさって、「あることができるという心構え」を表します。
このことから、「姿」「身ぶり」を意味するようになりました。
「痴態」の意味
「痴態」は、ばかげた振る舞いなどの様子です。
馬鹿な様子、愚かな有様です。
愚かな振る舞いや態度のことです。
「痴態を演ずる」のように使います。
<痴の漢字>
字義は「おろか」「異常なほど物事に夢中になること」「仏教用語では『三毒・悟りを妨げる三種の煩悩』のこと」です。
解字では、篆文(てんぶん・書体の一種)に於いて、「?+疑」で構成されます。
「疑」の部分は、「立ちとまっててためらう」を表します。
「?」の部分と合わさって、「物事にうまく対応できない病気」「おろか」を意味するようになりました。
「気違いざた」は常軌を逸した行いのこと、 「狂態」は正気とは思われないような態度や振る舞いのこと、 「痴態」は、馬鹿な様子、愚かな有様
「気違いざた」「狂態」は類語です。
「痴態」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「普通では考えられない、とんでもない行為」です。
「気違いざた」は、精神障害者を侮蔑して言った言葉です。
この言葉の使用には十分な注意が必要です。
「狂態」は、文章語的です。
「痴態」は、ばかばかしい振る舞いのことです。
文章語です。