「折衝」の意味と使い方・由来や例文

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意見の食い違う相手と交渉を行うことを指す単語です。

語源は中国で、交渉ごとに臨んで有利な条件を勝ち取った人に「相手の矛先を折る腕前はすばらしい」と称したことがもととなってます。

あまり普段遣いする言葉ではありませんが人と人とが交渉をすすめるために必要な要素を詰め込んだような単語であるかのように思えます。

「折衝」の意味

まず他人と交渉する場合は自分がどのような立場に立っていて、どのような意見を持ち、どうして欲しいかを明確にする必要があります。

その後意見が違う相手の言い分を聞き、反論をぶつけ合う、つまりここで「衝く」が登場します。

双方の意見を「衝き」合って譲れない部分をあらわにすることを指しているのではないかと思います。

ですが「衝い」てばかりでは交渉は前に進まず、分かり合うことはできません。

そこで「折る」が登場し、交渉を次のステージに進めます。

どちらかもしくは双方が自分の意見を「折る」ことで歩み寄りを見せ、そこで初めて意見の隔たりを埋める糸口をつかむことができます。

意見を違えた相手との交渉はこのような流れで行われるものです。

「折衝」の使い方

互いに相対する陣営が交渉を行うときに用いる単語です。

この2文字は交渉事に必要な、意見を突き合わせる「衝く」、お互いに妥協案を探り、双方が納得できるように歩み寄る「折る」という言葉でできています。

どのような意見の隔たりのある相手とでも双方が少し折れることで問題解決へと繋げられるということを教えてくれる単語です。

「折衝」の例文

折衝を使うことがあるとすれば仕事中などのお堅い言葉が必要な時でしょう。

「各関係所属と事務折衝を行いました」「各幹部の方々と折衝を行う予定です」「経費関係について折衝を行いに参ります」
など、書類に書き起こす場合や敬語として使う場合には折衝という言葉を使う場合も多い様です。

交渉事を担当する仕事を「折衝業務」といったりもする場合もあります。

交渉とは聞き合い

交渉事において人と人との利害が完全に一致することは少ない場合が多いです。

そこで自分の意見を押し通すだけでなく相手がしたいことを勘定に含めて自分が折れることも必要に迫られることもあります。

相手のことを尊重しながら行う交渉という意味も折衝という言葉には含まれているのでしょう。

時に折れることも交渉の秘訣なのかもしれません。

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