「根絶」と「撲滅」の違い・意味と使い方・使い分け

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根絶は「特定の問題などに対して根本から絶つこと」。

問題となっている事柄に関して、根本的な原因を探り、そこから絶つというときに使います。

撲滅は「特定の問題などに対して完全に絶つこと」。

表面化している問題の部分を完全になくすることを意味しており、原因それ自体を完全に絶つことまでは含まれないと言えるのです。

「根絶」の意味

根絶とは、特定の問題などに関して表面化している部分を絶つだけではなく、その問題を引き起こしている原因を特定し、その原因から絶ち、根本的に問題を解決しようとすることです。

したがって、同じ問題が再度発生しづらいような状況を作っていくということが目的であり、達成するための難易度が高い行為であるという評価になります。

「撲滅」の意味

撲滅とは、特定の問題などに関して表面化している部分だけを解決する、なくしていくということです。

現実に発生している事象そのものを食い止めるという意味合いであり、その問題が起きた原因を突き止めて、その原因も食い止めるということまでは含まれていません。

したがって、同じようなことが再度起きる可能性は残されているのです。

「根絶」と「撲滅」の用法や用例

「この前近所で発生した火災は原因がよく分からなかったらしい。

しかし、専門家が調べたところかなり特殊なものが原因になっていたみたいだ。

原因が判明し、そのための対策もとることができれば、今回のような火災は根絶できそうだ。」

「世の中から犯罪を0にする、犯罪を撲滅すること自体は現実的には難しいだろう。

しかし、警察はそれが任務であり、日夜そのために働いている。」

根絶と撲滅は対処する範囲が異なる

根絶は物事を根本的に解決するために、原因まできちんと究明して、対処をしていきます。

しかし、撲滅に関しては現実に発生している事象のみに対処し、それを0にすることだけが目的なのです。

したがって、根絶は同じ事象が再び発生する可能性が低いですが、撲滅はその可能性が十分に考えられると言え、そこに違いがあるのです。

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