「秘密」と「機密」の違い・意味と使い方・使い分け

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秘密は一般に知られていないこと、または一般に知られないようにすることです。

前者の意味での秘密、つまり一般に知られていないことの中で、特に非常に重要なことを機密といいます。

たいていは政治や軍事上の事を表す場合が多いです。

ただし以上は辞書にある説明で、実際は秘密と機密をあまり区別しないで使われることもそれほど珍しくありません。

「秘密」の意味

1.人に知られていない事、または公開されてない事、2.人に知られないようにすること、隠して人に見られたり教えたりしないこと、3.人に知らせない秘法・秘術、ということです。

例えば、松田聖子が歌った「秘密の花園」のように、私的な情報について表す事もありますし、ビジネス上の情報について表す場合もあります。

 特にビジネスにおいては1.の意味で熟語に組み込まれている事が多々あります。

例えば「秘密保持契約」「企業秘密」など。

「機密」の意味

政治・軍事上、きわめて重要な事柄についての秘密、または、政治軍事にかかわらなくてもきわめて重要な秘密という意味です。

ここで、極めて重要というのは、知られると損害が甚大なといったニュアンスです。

ただし、以上は辞書などに載っている本来の意味で、実際はビジネスについての事柄で、つまり私的でない事柄で、内容の軽重に関わらず秘密と同じ意味で使われる事もそれほど珍しくありません。

「秘密」と「機密」の用法と用例

「秘密」は「これは、私とあなただけの秘密よ」などと、私的な事柄にも使いますが、「機密」は本来は政治や軍事の事、転じて、ビジネス上や事務的な事がらにしか使いません。

例として「機密漏洩」「国家機密」があげられますが、政治・軍事以外に使うことは比較的珍しく、「企業機密」という言い方は、「国家機密」に比べれば珍しく、普通は「企業秘密」といいます。

ただし、実際のビジネスでは「機密」と「秘密」を区別せずに同じような意味で使う場合もそれほど珍しくないようです。

例えば秘密文書の格付け(重要度による分類)において、役所などで重要な順に 「機密」「極秘」「秘」とした例もあり、これは「機密」は極めて重要な事柄だという意味を意識した例です。

一方、企業で業務文書を「極秘」「マル秘」「社外秘」などと格付けをして、これら3種の総称として「企業機密」と呼んでいる例も見受けられます。

これは、単に紛らわしくないように「秘」の字を避けた呼び方をしたくて「企業機密」という呼び方を採用したと思われ、重要度を意識していない例とみなせるとおもいます。

本来は「機密」は「秘密」の中で公的、重要な事柄の意味でした

本来「機密」は政治・軍事上きわめて重要な秘密という意味でした。

それが転じて、ビジネス上の秘密書類などにも使われることは、比較的少ないとは言えわりとあります。

例えば「企業機密」という言い方は、「企業秘密」や「国家機密」にくらべれば珍しいですが、目にすることがあります。

さらに、ビジネスにおいては、「社外秘」などを含めて、秘密にしている業務情報をひとまとめに「企業機密」と呼んでいる例もあり、この場合「機密」と「秘密」に少なくとも重要度の差を感じずに使っているのだと思われます。

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