「通常逮捕」と「緊急逮捕」と「現行犯逮捕」の違い・意味と使い方・使い分け

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「通常逮捕」とは、ある犯罪を犯したと疑われる人に対して、裁判所が発行する「逮捕状」によってその人の身柄を拘束することです。

「緊急逮捕」とは、一定の重大な犯罪を犯したと疑われる人に対して、その人を警察が発見した時などに裁判所からの「逮捕状」の発行を待っている暇がないときに、非常処置として身柄を拘束することです。

「現行犯逮捕」とはある人が何らかの犯罪を行ったと確認された時、または犯罪を犯したばかりで逃げていることが分かっときなどにその人の身柄を取り押さえることです。

「通常逮捕」の意味

「通常逮捕」とは、捜査中のある犯罪においてその犯罪を犯した疑いがある人が判明した場合に、その人(被疑者)に対する犯罪容疑・住所氏名などを記載した「逮捕状」が警察・検察からの請求により発行され、それに基づいて身柄を拘束する法律上の刑事手続きのことです。

「逮捕状」を執行するときは、同時に家宅捜索や身体捜索を行うことが出来ます。

「逮捕状」には日時の制限があり、その期日までに逮捕されない場合は「逮捕状」は裁判所に返さなければなりません。

「緊急逮捕」の意味

「緊急逮捕」とは、一定の重い刑罰が定められた犯罪(死刑・無期懲役・長期3年以上の懲役・禁固にあたる罪)を犯したと疑われる人(被疑者)に対し、捜査中の警察官が偶然発見したなどで緊急に身柄を取り押さえる(逮捕する)必要があり、裁判所に対し「逮捕状」を発行する暇がなくなおかつ逃走のおそれがあるなどで逮捕の必要があるときに執行されるものです。

「緊急逮捕」で被疑者を逮捕した後は必ず警察などは必ず裁判所に「逮捕状」の発行を請求しなければなりません。

「現行犯逮捕」の意味

「現行犯逮捕」とは今現在ある犯罪を犯した人を発見したときや、犯罪を犯して逃げていることがはっきりしている人を発見した場合、または警察官などの「職務質問」の際の手荷物などを検査した時に違法なもの(薬物など)を所持しているのを発見した時など、明らかにその人が犯罪行為をしたと認められる際にその人の身柄を取り押さえることです。

なおこの「現行犯逮捕」は一般人でも可能ですが、取り押さえたあと必ず警察官などにその人の身柄を引き渡す必要があります。

通常逮捕と緊急逮捕と現行犯逮捕では逮捕の際の手続きが異なる

「通常逮捕」と「緊急逮捕」と「現行犯逮捕」では逮捕する時の手続きに違いがあります。

通常逮捕では「逮捕状」が発行されてから被疑者の逮捕が執行され、緊急逮捕ではまず身柄を拘束したあとで「逮捕状」が発行されます。

「現行犯逮捕」はその時点で実際に行われた犯罪行為に対して身柄を拘束することなので、「逮捕状」は発行されません。

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