「統一」と「統合」の違い・意味と使い方・使い分け

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統一は「ある勢力のもとに違ったものを一括りにして内容も同じにするまとめること」。

「均質化」と言い換えると分かりやすい。

統合は「ある勢力のもとに違ったものを一括りにするがそれぞれの自主性は残すこと」。

「異種集合」と言い換えると分かりやすい。

国で言えば、東西ドイツが統一で、EUや州が集まったアメリカが統合です。

「統一」はある勢力に他の勢力を取り込み均質にすることです。

「統一」は昔から国家の拡大に伴って行われてきました。

ローマ帝国、中国の国家統一、秀吉による日本統一、東西ドイツの統一、南北ベトナムの統一、統一を目指す朝鮮半島、香港や台湾をいずれ統一して均一化を狙う中国など、過去にも将来にも起こり得ることですが、「統一」には武力衝突がつきものです。

話し合いでは解決が困難で、武力行使が威嚇による場合がほとんどになります。

「統合」は一緒になることですが、お互いの自主権は認めるものです。

「統合」は「統一」による均一化は目指さずに、お互いの立場を尊重するのですが、大枠では一括りの勢力を保ち優位に立つことです。

例えば、ヨーロッパ諸国が「統合」してEUになったこと、アメリカ合衆国が州を統合していること、今は無くなっていますがかつての、かつてのソビエト連邦も東欧諸国を「統合」して勢力を誇示してきました。

「統一」は何が何でもと言うこと、「統合」はとりあえず一緒になることです。

「統一」は強権が背景にあり、覇権の思想のもと無理やりに一緒になり、文化や教育、貨幣、支配体制も一緒にすることが良いという考えで行われますので、弱いものが犠牲になり易いのです。

かつての「帝国」と名の付く国家は支配をこのようにして拡大してきました。

EUのような「統合」国家は一つ一つの国家の政治体制、文化、教育などは尊重されていますが、貨幣は「ユーロ」と言う新しい一つのものになりました。

経済・貿易は「統合」により有利になります。

「統合」より「統一」の方が厳しい体制です。

「統合」は経済や貿易面で国際的に有利になるために、国家が集合して結成するもので、統合された国家は国家としての特徴を保持しています。

「統一」は違う国家や地域を一緒にするのですが、政治支配体制、文化、言語なども強い方の形にさせられますので、「統一」された弱い方は不満を抱えることになります。

体制としましては「統一」の方が厳しさはあります。

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