「神罰」は、神が下す罰です。
英語では「Heaven’s punishment」で表されます。
「神罰を下す」は「incur the punishment of Heaven」「be visited with the punishment of Heaven」です。
「仏罰」は、仏が下す罰です。
英語では「神罰」と同様に「Heaven’s punishment」で表されます。
「仏の顔も三度」は「Even the patience of a saint has limits. 」です。
☆saint
原義は「神聖な」です。
名詞です。
「聖人・聖者」「聖~」「聖人のような人・清浄な人・慈悲深い人」という意味です。
「彼は聖人なんかではない」は「He is no saint. 」です。
「神罰」の意味
「神罰」は、神が下す罰です。
平家物語(2)に「山王大師の神罰冥罰をたちどころに蒙(こうむ)つて」とあります。
以下のように使います。
神罰が下る 神罰をこうむる
☆incur
動詞です。
「負債や損害を負う・こうむる・受ける」「危険や怒りを招く」という意味です。
「彼女は500ポンドの負債を抱えた」は「She incurred debts of £500. 」です。
「彼の不興を買う」は「incur his displeasure」です。
「仏罰」の意味
「仏罰」は、仏が下す罰です。
「ぶつばち」ともいいます。
「仏罰をこうむる」のように使います。
☆「仏・ぶつ」は、以下のような意味です。
①「梵語・buddha」のことです。
「仏陀・ぶっだ」です。
②「梵語・stupa」のことです。
「卒塔婆・そとば」です。
③転じて、仏寺・僧侶の意味でも用います。
※「仏・ぶつ・ほとけ」を数える時は「仏・ぶつ」を用います。
一体の仏を「一仏(いちぶつ)」といいます。
☆神・仏・罰の漢字
「神」
字義は「かみ」「たましい」「こころ」「理性でははかり切れない不思議な存在」「きわめて尊く侵すことのできないこと」です。
解字では、「示+申」で構成されます。
「申」の部分は「いなびかり」の象形です。
「天の神」を表します。
これに「示」を付して「神」を意味します。
「仏」
字義は「ほのか・かすか」「もとる・さからう」「ねじる」「大きい・さかん」「ほとけ・仏陀」です。
解字では、「人+弗」で構成されます。
「?佛・ほうふつ」という熟語は「それらしくありながらはっきりと見えないさま」を表します。
これの擬態語として「仏」を用います。
また、梵語の「Buddha」の音訳として「仏」を用います。
「罰」
字義は「つみ」「しおき・とがめ」「しおきする」です。
解字では、「詈+?(刀)」で構成されます。
「詈」の部分は「ののしる」を表します。
これらにより「刃物を突きつけののしる」を表し「とがめる」を意味します。
「神罰」は神が下す罰、「仏罰」は仏が下す罰です。
「罰」「天罰」「天誅」「神罰」「仏罰」は、類語です。
共通する意味は「人間を超えた存在が、人間を懲らしめ、償いとして与える苦しみ」です。
「罰」は、動作の主体を特に限定せず、一般的に用いられる言葉です。
「天罰」「天誅」は、天の下す罰です。
「天誅」は「天に代わって処罰する」という意味にも使われます。
「神罰」は、神が下す罰です。
「仏罰」は、仏が下す罰です。
「ぶつばち」ともいいます。