「伝記」は、個人の生涯を事績を中心に記録したものです。
英語では「a biography」で表されます。
「伝記作家」は「a biographer」です。
「伝記小説」は「a biographical novel」です。
「伝記物」は「biographical writings」です。
「評伝」は、批評をまじえながら書かれたある人物の伝記です。
英語では「a critical biography」で表されます。
☆novel
原義は「新しい事」→「新奇な物」→「新奇な話」と変化しました。
名詞です。
「長編小説」という意味です。
短編小説は「short story」です。
「推理小説」は「a detective novel」です。
「伝記」の意味
「伝記」は、個人の生涯を、事績を中心に記録したものです。
またその書物を指します。
文学的な「伝記」では、主題の人物を生き生きと描き、事実の記述も正確でなければなりません。
また、作家の個性・歴史観も要求されます。
イギリスでは、J. ボズウェルの「ジョンソン伝」やストレーチの「ビクトリア朝の名士たち」「ビクトリア女王」などが有名です。
以下のように使います。
偉人の伝記を読む 伝記小説 伝記物
「評伝」の意味
「評伝」は、批評をまじえながら書かれたある人物の伝記です。
以下のように使います。
作家の評伝を著す ある人物の評伝を読む
☆critical
形容詞です。
「批評の」「あら捜しする・酷評する」「危機の」「鑑識眼のある」「臨界の」という意味です。
「彼女はバッハについて評論を何冊か書いた」は「She wrote several critical works on Bach. 」です。
「批評家の称賛を得る」は「receive critical acclaim」です。
☆評・伝の漢字
「評」
字義は「はかる・あげつらう」「正す」「文体の名」「歴史家などが批評して書いた文章」です。
解字では、「言+平」で構成されます。
「平」の部分は「たいら」を表します。
これにより「公平に物事を計って言う」を意味します。
「伝」
字義は「つたえる」「つたえ」「のべる・解釈する」「とりつぐ・通ずる」です。
解字では、「人+專」で構成されます。
「專」の部分は「めぐらす」を表します。
これらから「人から人へとぐるぐると物事をまわす」を表し「つたえる」を意味します。
「伝記」は 個人の生涯を、事績を中心に記録したもの、 「評伝」 は批評をまじえながら書かれたある人物の伝記です。
「伝記」「評伝」は、類語です。
共通する意味は「ある人物の生涯を、その事績に添って書き記したもの」です。
「伝記」は、ある人の生涯に添って、事実を記したものです。
「評伝」は、その人についての研究・批評などをまじえながら書かれた伝記です。
☆biography
名詞です。
「伝記・一代記」「伝記文学・伝記物」という意味です。
「ボズウェルによるジョンソン博士の伝記」は「Boswell’s biography of Dr. Johnson」です。