二つの言葉の意味は同じです。
「病気や負傷の容態が重く危険なこと」「容態が悪く生命に危険がること」です。
「重体・重態に陥る」のように使います。
『「重体」は事故などで生命の危機にある状態です。
「重態」は危篤状態が続いていることです。
』とネット上では区別して述べられていますが、多くの場合、辞書や事典では「意味は同じ」と記されています。
「重体」の意味
「重体」は、「病気や負傷の容態が重く危険なこと」「容態が悪く生命に危険がること」という意味です。
「重態」の類語には「危篤」があります。
関連語には、「瀕死」があります。
「危篤」は、「今にも死にそうな状態のこと」です。
「瀕死」は、「今にも死にそうな様子」です。
「重体」は危篤ほどではないが、病状がひどく悪い場合をいいます。
「重態」とも書きます。
「肺炎で重体になる」「重体に陥る」のように使います。
「重態」の意味
「重態」は、「病気や負傷の容態が重く危険なこと」「容態が悪く生命に危険がること」という意味です。
「重態」も「重体」も同じ意味です。
あえて厳密に区別するなら、「重体」は「命にかかわる身体状態のこと」です。
一方、 「重態」は「命にかかわる健康状態のこと」です。
辞書や事典では同義とされます。
「意識不明の重態」のように使います。
「体」と「態」の漢字
◇体
「篆文・印章で使用される書体」では、「体」は「體」のことです。
この漢字は、「骨+豊」で構成されています。
「豊」の部分は、多くのものが密集している様子を表しています。
よって、「體」は、「骨が多く集まって成る物」という意味です。
「体」は、「體」の俗字です。
◇態
この漢字の字義は、「ありさま」「様子」「姿かたち」「身振り」などです。
特に、「状態・形体」を表します。
「態」は、「心+能」で構成されます。
「能」の部分は、「能力」を表し、「良くできる」ということを意味します。
よって、「態」は、「ある事ができるという心構え」を表します。
この意味から、「姿」「身振り」の意味が発生しました。
まとめ・「重体」と「重傷」「重症」の違い
交通事故などに関わる報道で、「重態」「重傷」「重症」の言葉は頻繁に出てきます。
「重体」は、「生命にかかわる状態」を指します。
病気の場合でも、容態が非常に悪い場合は、「重体」という表現がなされます。
「意識不明の重体」のように使われます。
一方、「重傷」という場合は、「生命にかかわらないが、ケガの状態が深刻であること」を表します。
「重傷」は、ケガの場合に限って用いられます。
一般的に、全治1ヶ月以上の治療が必要とされる場合に用いられます。
1ヶ月以内の場合は、「軽傷」と表現されます。
「重症」も、「生命にかかわらないが、症状の程度がかなり重い場合」を表します。
「重傷」や「重症」は、適切な加療によって回復します。
加療に必要な期間は、「重傷」は1ヶ月以上、「重症」は3週間以上が目安となります。