「絶対」は、相対の反対語です。
「一切他の者に依存せず、それ自体として自律的に存在し自己の内に存在の根拠を有するもの」のことを言います。
「比較するものがないこと」「他の何のものにも関与・制限されないこと」という意味です。
「絶体」は「絶体絶命」という四字熟語でしか使いません。
それ以外で「ぜったい」は、全て「絶対」を使います。
「絶対」の意味
「他に並ぶものがないこと」「比較や対立するものがないこと」「他からの制限・拘束を一切されないこと」
「絶対の真理」「神は絶対です」のように使います。
「決して~ない」「断じて」「どんなことがあっても」「必ず」という意味です。
「絶対間違いない」「絶対に許されない。
」のように使います。
哲学に於いて、「絶対者」と同じ意味です。
反対語は「相対」です。
「絶対者」・・・絶対的な者。
自ら独立して存在する唯一の最高存在のことです。
おおむね神と同じ概念のことです。
「絶体」の意味
「絶体」は「絶体絶命」という四字熟語でしか使いません。
それ以外で「ぜったい」は、全て「絶対」を使います。
「絶体」を「絶対」に書き誤らないように、「絶対絶命」は誤りです。
「絶体絶命」は、ぎりぎりまで追い詰められた最大の危機のことです。
類語には、「剣が峰」「九死」「危機一髪」があります。
「絶体絶命」の「絶体」も「絶命」も、ともに九星占いの凶星の名前。
この星が現れると運は極まり、破滅を招くとされます。
「絶対」と「絶体」の用途
◇絶対
「絶対に成功させる」「絶対に行く」「絶対間違いない」「絶対に見てはならない」「絶対的権力を持つ」
合成語
「絶対安静」・・・面会謝絶にして、安静に寝ていること。
「絶対安定多数」・衆議院の常任委員会の委員長を独占したうえで、
各委員会の委員数でも過半数を占めるのに必要な議席数。
「絶対単位」・・・絶対に不変とみなされる基準により定義される単位。
「絶対音感」・・・記憶により任意の音の音高把握し、その音を正しく知覚して再生する能力。
「絶対温度」・・・熱力学的に定義され、温度計の物質の性質によらない温度。
「絶対概念」・・・それ自体で独立的に意味の明らかな概念。
「絶対主義」・・ヨーロッパ近年にみられる概念。
君主に至上の権力を付与する専制的政治形態。
◇絶体
「絶体」は、「絶体絶命」にしか使いません。
「絶体絶命のピンチ」「絶対絶命に追い詰められる」「絶体絶命の窮地」
まとめ・「絶体×絶命」の映画
「絶体×絶命」というアメリカ映画があります。
もとの題は、[DESPARATE MEASURES] です。
直訳すると「必死の度合」でしょうか。
これを「絶体絶命」と題した映画です。
(あらすじ)
『巨大病院を舞台にしたサスペンス・アクション映画。
サンフランシスコ市警の刑事・フランク・コナーは、結核を患う息子を抱えていた。
治療には骨髄移植が必要だったが、適合者がなかなか見つからなかった。
コナーは、最後の手段としてFBIのオフィスに忍び込み犯罪者のDNA鑑定資料を検索した。
たった一人が該当したが、その男は、ピーター・マッケイブ、IQ150の凶悪犯だった。
彼は、終身刑で投獄されていた。
コナーは、マッケイブに事情を説明しドナーになってくれるように頼むが断られてしまう。
しかし、マッケイブが突然ドナーになることを承諾した。
彼の目的は脱獄することだった。
』