塩酸は「塩化水素から出来ている強酸の液体のこと。」
「胃酸」と言い換えると分かりやすい。
硫酸は「硫黄由来の強酸の液体のこと」。
「硫黄」と言い換えると分かりやすい。
「塩酸」も「硫酸」も酸性の非常に強い劇薬です。
「塩酸」はトイレの尿石除去に使うためなじみがあります。
「硫酸」は銅メッキに使う「硫酸銅」としてなじみがあるものです。
「硝酸」と並んでこれらは強酸で、劇物に指定がされています。
「塩酸」は胃酸の一部
「塩酸」は劇物ですが、「胃酸」の成分ともなっているものです。
「胃酸」は「塩酸」の外に塩化カリウムや塩化ナトリウムで出来ています。
主にたんぱく質の分解をするもので、胃壁が溶けないように重炭酸塩で緩和し粘膜も塩酸を防御します。
「塩酸」の用途は食品添加剤として、また、クリーニング液、医薬品、調味料など多くのものがあります。
組成は塩化水素の水溶液で、強酸性を示します。
「硫酸」は硫黄由来
「硫酸」は化学式ではH2SO4となり、水溶液は強酸性になります。
似たような化合物では「硫化水素」がありますが、化学式はH2Sです。
どちらもS=硫黄由来の化合物です。
「硫酸」の用途は非常に多岐に亘りますが、多くはアンモニアと反応させた「硫酸アンモニウム=硫安」と言う窒素肥料になります。
また、火薬や染料、医薬品、銅メッキなど裾野の広い使用がなされています。
「塩酸」と「硝酸」の混合物、王水とは
「王水」とは金をも溶かせるものとして有名です。
これは「塩酸1:硝酸3」の割合の液体を言います。
「王水」は当初は塩化アンモニアと硝酸を混合させて創りました。
銀など一部を除いて金や白金などを始め、ほとんどの金属を溶かせるものです。
因みに「塩酸」の語源は「岩塩」から創られた酸と言うことで「塩酸」と言われました。
「塩酸」と「硫酸」とは
「塩酸」は塩化水素の水溶液で強酸性の劇物です。
「胃液」の成分としても有名です。
タンパク質の分解をする働きがあります。
胃壁が「塩酸」で溶けないような仕組みが動物にはあります。
用途は食品添加物や医薬品、クリーニング剤、調味料などです。
「硫酸」も劇物ですが、硫黄由来のもので、肥料の「硫安」や医薬品、銅メッキなど幅広く使用がされています。