「策」と「方策」と「対策」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「策」は、はかりごとです。

英語では「a plan」「a scheme」「a policy」「a measure」「a step」で表されます。

「事故防止に万全の作を講じる必要がある」は「We must devise throughgoing measures to prevent accidents. 」です。

「方策」は、相手の態度や事件の状況に応じてとる策略です。

英語では「a plan」「a scheme」「a policy」「a measure」「a countermeasure」で表されます。

「彼らの立てた方策がうまくいった」は「The policy they formulated proved successful. 」「The scheme they formulated worked out well. 」です。

「対策」は、物事を解決するための手段・方法です。

英語では「measures」「a step」「a countermeasure」で表されます。

「公害対策」は「pollution-control measures」「antipollution measures」です。

「策」の意味

「策」は、以下のような意味です。

①文字を記した竹札です。

②くじ・占いの筮(めどぎ)です。

③官吏採用試験の問題を指します。

④はかりごとです。

⑤政教に関するはかりごとを述べる漢文の一体です。

⑥永字八法の一つです。

「永」の第三画の横画を指します。

以下のように使います。

策が尽きる 策士策に溺れる 改善策
策を講ずる 策を練る 有効な策

<関連語>
「一計」は、一つの策略や計画です。

「一計を案じる」のように使います。

「奇計」は、普通では思いつかないような変わった計画です。

「奇計を用いて会社をのっとる」「奇計をめぐらす」のように使います。

「方策」の意味

「方策」は、以下のような意味です。

①「方」は木の板です。

「策」は竹簡です。

中国で紙の代わりに使用したものです。

「文書」「記録」のことです。

②はかりごとです。

「策略」「てだて」と同じ意味です。

以下のように使います。

万全の方策を立てる 景気回復のための方策は今のところない
方策を講ずる 方策を練る 有効な方策

<関連語>
「奇策」は、人を驚かすような奇抜で意表を突くような計画です。

「奇策を弄する」のように使います。

「愚策」は、愚かな謀です。

つまらない計画です。

「愚策をめぐらす」のように使います。

また、自分の計画を謙遜して言う場合にも用います。

「愚策を提案させてください」のように使います。

「対策」の意味

「対策」は、以下のような意味です。

①古代中国や律令制下の官吏採用のための論文試験のことです。

課題に答えて漢文の作文を提出することです。

また、その答案を指します。

②相手の態度や事件の状況に応じてとる方策です。

物事を解決するための手段・方法です。

以下のように使います。

津波が起きた場合の対策を立てておく インフレ対策
地震対策は万全だ 有効な対策 対策を講ずる 対策を練る

「策」は はかりごと、「方策」は 相手の態度や事件の状況に応じてとる策略、「対策」は 物事を解決するための手段・方法です。

「策」「方策」「対策」は、類語です。

「一計」「奇計」「奇策」「愚策」「秘策」「対応策」「善後策」「得策」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「事を行うために考える手段」です。

いずれも、何らかの計画・手段を指します。

「策」は、いろいろ考え、実行できるように計画することです。

あるいはその計画を指します。

「方策」より具体的で、多くの場合、計画の一つ一つのスッテップを指します。

「方策」は、多くの場合、「策」と比べて、国など公的なところで何かを行うための計画を指します。

「対策」は、ある状況や相手に対応してとる方法・手段です。

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