「生誕」と「誕生」の違い・意味と使い方・使い分け

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両方の言葉の意味は、「生まれること」です。

「誕生」は、より一般的に使われます。

この言葉は、人間だけでなく動物にも用いられます。

組織や場所や状態などについても使われます。

「この会が誕生して**年」のように表されます。

「生誕」は、芸術・学問・政治・経済などにおける著名人たちについて用いられる言葉です。

これらの言葉の類語には、「降誕」「出生」があります。

「降誕」は聖人や皇子の誕生に使われる言葉です。

「出生」は、人が誕生することをより客観的にとらえた言葉です。

公的な事務作業に使用されます。

「生誕」の反対語は、「薨去」「崩御」です。

誕生の反対語が、「死去」です。

よく似た言葉に「死亡」がありますが、これは「出生」の反対語です。

「生誕祭」は、偉人の既に亡くなっている方の生まれた日をお祝いするお祭りです。

一方、「誕生日会」は、生きている方の生まれた日を祝います。

「生誕」の意味

「生誕」は、「人が生まれること」「誕生」のことです。

特に、偉人ですでに死亡した人について言う場合に使われます。

「ショパンの生誕200年祭」「漱石生誕の地」のように使われます。

類語に「降誕」という言葉があります。

これは、聖人や皇子(王子)・王女などについて使われます。

天から特別に下された者という意味が含まれます。

「生誕」という言葉が偉人について使われるので、反対語も特別な場合に使用される「薨去」「崩御」となります。

「誕生」の意味

「人や動物が生まれること」「出生」「出産」という意味です。

生後一年目の誕生日を略して「誕生」という場合があります。

「その子が、誕生前に歩いた」のように使います。

「物事が新しく作り出されること」「組織などが新たに成立すること」を意味します。

この場合、「誕生」は、比喩的に使われれます。

「政権が誕生する。

」のように使われます。

「誕生」の反対語は、「死去」です。

類語の「死亡」は、「出生」の反対語です。

「生誕」と「誕生」の用途

◇生誕
偉人について使用される場合
「文豪の生誕の地を訪れる」「ダビンチの生誕百年祭」

◇誕生
人や動物の誕生について使われる場合
「息子の誕生を祝う」「彼らは、同じ日に誕生した」「子犬の誕生を喜んだ」
物事や場所について使われる場合
「市の新しい図書館の誕生を祝った」「ここが、有田焼誕生の地です。


「この会が誕生して**年です」

まとめ・ショパン生誕200年・誕生したのはポーランド

2010年はショパン生誕200年でした。

日本でも、ショパンの記念CDが多く発売され話題になりました。

ショパンは、1810年、ポーランドの首都・ワルシャワ近くの村で誕生しました。

父はフランス人、母はポーランド人でした。

ポーランドは、1795年からロシアの支配下に置かれていました。

ポーランドの人々は、祖国を取り戻したいと切望していました。

1830年フランスで革命が起きました。

その波はベルギー、イタリヤ、そして、ポーランドにも及びました。

その年の11月、ワルシャワで革命が起こりましたが失敗に終わりました。

ショパンの作曲した「革命」は、 ワルシャワの革命が失敗に終わったことを知ったショパンが、 家族や祖国のことを心配して作ったとされてきましたが、 実際「革命」と名前を付けたのは本人ではありません。

この曲を始めて弾いた友人のリストが「革命」と名前を付けました。

これが、「革命」の誕生譚です。

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