琴は「柱(じ)のない弦楽器のこと」。
「こと」と言い換えると分かりやすい。
箏は「柱のある弦楽器のこと」。
「そう」と言い換えると分かりやすい。
「琴」も「箏」も中国が発祥の楽器です。
中国では両者は区別がなされていますが、日本では「箏」のことを「お箏」と言いますが「お琴」とも言い区別がつきづらい事情になっています。
「琴」は柱(じ)のない弦楽器のこと
「琴」は木をくりぬいた長方形の箱型の表面に複数本の弦を張ったもので、徽(き)という目印を頼りに演奏します。
中国由来の楽器ですから、中国では盛んに改良がされましたが日本では「箏」が主流となりました。
「大正琴」はキーで弦を抑えて演奏するものです。
他にも「一弦琴・二弦琴・竪琴」などもあります。
現代中国の「琴」は15弦です。
「箏」は柱(じ)がある弦楽器のこと
「箏」は木をくりぬいた長方形の箱型の表面に13本の弦を張ったもので、柱(じ)というもので各弦の音程を定め琴爪で演奏します。
「箏」も中国由来のものですが、日本で盛んに改良がなされ現在の形になりました。
いわゆる「お琴」は「箏」のことを言います。
流派は「生田流」と「山田流」があります。
「春の海・八段・千鳥の曲・さくらさくら変奏曲」などの名曲が有名です。
「琴」と「箏」の紛らわしさ
「琴」も「箏」も日本に同時に入ってきたのですが、日本では「箏」のことも「琴」というようになっています。
「箏」という漢字も使用制限があり「琴」という漢字を代用として使ってきた経緯もあります。
紛らわしいのですが、「琴」も「箏」も同じに通用していることから、ことさら厳密に分けることもないようです。
しかし、両者の楽器の違いはハッキリとあります。
「琴」と「箏」とは
「琴」は指で弦を抑えて音程を出す弦楽器のこと。
「箏」は「柱(じ)」という固定道具を使い弦ごとに音程をだしています。
どちらも中国発祥の楽器で日本に伝わったものですが、「琴」より「箏」が発展をしてしまいました。
日本の「お琴」は「箏」のことです。
「琴・箏」は言葉としてはどちらでも通用するようですが、楽器としては異なるものになります。