「やりくり」と「切り盛り」と「金繰り・かねぐり」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「やりくり」は、どうにか繰り合わせることです。

英語では「makeshift」「make do」「manage to do」「contrive to do」で表されます。

「間に合わせる」という意味の場合「makeshift」「make do」を使います。

「何とかして~する」という意味の場合「manage to do」「contrive to do」です。

「乏しい予算でやりくりしなければならない」は「I have to manage on a small budget.」「I have to make shift with a small budget.」です。

「切り盛り」は、程よく物事を処理することです。

英語では以下のように表されます。

「彼女は家計の切り盛りがうまい」は「She handles the household budget well.」です。

「金繰り・かねぐり」は、資金のやりくりのことです。

英語では以下のように表されます。

「彼は金繰りがうまい」は「He is a good fund-raiser.」です。

「資金繰り」は「fund-raising」「financing」です。

「資金繰りが苦しい」は「have a hard time managing on one’s limited funds」「have a hard time making do with one’s limited funds」です。

「やりくり」の意味

「やりくり」は、不十分な物事を色々工夫して都合をつけることです。

どうにか繰り合わせることです。

好色一代女(2)に「せはし男に気を付けやりくりの後、やりて呼びて」とあります。

以下のように使います。

苦しい家計のやりくり やりくり算段 やりくり身上
時間をやりくりしてその会合に出席した やりくりが苦しい

<やりくり算段 やりくり身上>
「やりくり算段」色々やりくりして工面することです。

特に、金銭の都合に苦心することです。

「やりくり身上」は、やりくりしてようやく維持できる世帯のことです。

「切り盛り」の意味

「切り盛り」は、以下のような意味です。

①料理でほどよく切ったり器に盛ったりすることです。

②程よく物事を処理することです。

以下のように使います。

母は一人で大所帯を切り盛りしていた
家事を切り盛りする 家計を切り盛りする

<切の漢字>
字義は「きる」「さく」「みがく」「さしせまる」「程度の深さを表す」「きり・ある漢字の音を他の二つの字で表す方法」です。

解字では、「刀+七」で構成されます。

「七」の部分は「縦横にきりつけるさま」を表します。

「七」が数字の「7」を表すようになって「刀」を付して区別し、「きる」を意味します。

「金繰り・かねぐり」の意味

「金繰り・かねぐり」は、資金のやりくりのことです。

資金の工面のことです。

以下のように使います。

金繰りがつかない 金繰りが苦しい

<関連語>
「繰り合わせ・くりあわせ」は、金銭や時間の都合をつけることです。

「万障お繰り合わせのうえご出席ください」のように使います。

「融通」は、その時々に応じて金を貸し借りすることです。

「足りない分を融通する」のように使います。

また、金銭以外のことについてもその場に応じてうまく処理することをいいます。

「彼は頭が固くて融通が利かない」のように使います。

「やりくり」は どうにか繰り合わせること、「切り盛り」は 程よく物事を処理すること、「金繰り・かねぐり」は 資金のやりくりのことです。

「やりくり」「切り盛り」「金繰り・かねぐり」「工面」「都合」「捻出」「算段」「まかなう」は、類語です。

「繰り合わせ・くりあわせ」「融通」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「金を集めたり使ったりすることについての工夫、また、経済的に豊かでない状況の中で、収入と支出のバランスを苦労して調えること」です。

「切り盛り」「都合」「捻出」「まかなう」の四語は、「家事の切り盛りをする」「時間の都合をつける」「再建案を捻出する」
「夏場の電力需要をまかなう」のように金銭以外のことについても用いられます。

「やりくり」「切り盛り」「金繰り・かねぐり」の三語は、家計や店の経営など継続的事柄に用いられます。

一方、「工面」「都合」「捻出」「算段」は、一時的費用に関して用いられます。

「算段」には、一般的に「あれこれ手段を考える」という意味もあります。

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