テレビの医療ドラマなどで、救急隊員が医師に「バイタル、体温36度6分、血圧100の53、脈拍98です」などと伝えるシーンがよくありますが、医療現場ではこのバイタル(バイタルサイン)が非常に重要です。
バイタルサインは生命兆候とも呼ばれるています。
このバイタルサインの状態が良くなくて生命の危険がある場合を「重体」と言います。
ケガの状態を表すのが重傷や軽傷です。
文字通り傷が重い、傷が軽いです。
全治まで1ヶ月以上かかる場合を重傷、1か月未満で治る見込みの場合を軽傷としています。
「重体」の意味
ケガが原因であれ、交通事故が原因であれ、病気が原因であれ、いかなる原因であっても生命の危機にさらされている場合を「重体」と呼んでいます。
血圧の数値や脈拍の数値など、バイタルサインの数値が思わしくない状態です。
したがって、「交通事故で重傷を負い、意識不明の重体です」などと、重傷と重体と両方が重なっていることもありえます。
「重傷」の意味
傷が重いと書いて重傷ですが、文字通り重い外傷を負った場合に「重傷」と言います。
全治までに要すると思われる期間が1ヶ月を目安に、重傷か軽傷かの分かれ目になります。
全治1ヶ月以上かかると思われる負傷の場合が、重傷です。
転んで手を突いたので手首をの骨を複雑骨折して手術を受けてボルトで繋いで半年以上たってもまだリハビリに通っているなどというケースは明らかに重傷です。
傷の程度を表す言葉なので、主に外科や整形外科で使う用語です。
「軽傷」の意味
軽い傷と書いて軽傷ですが、これも文字通りです。
負傷の程度が軽い場合を言います。
目安としては、1ヶ月未満っで完治が見込まれる場合です。
かすり傷やちょっとした切り傷、少し足首を捻って捻挫したなどと言った場合が該当します。
7日ですっかり綺麗に治るような擦り傷も、治るまでに3週間も4週間もかかる傷もすべて軽傷になります。
軽傷か重傷か、はたまた重体か
軽傷や重傷は傷の程度を表す言葉です。
重体は病気やケガなどの原因に関わらず命の危険が迫っている状態です。
ちなみに、病気の状態が思わしくない場合は、重症という事もあります。
何本も骨折して重傷だけど、体は元気だというケースもあります。
病院から「じゅうしょうです」と連絡があった場合は、傷が重いのか病気が重いのかを確認することや、重体なのかどうかを確認することが大切です。