「収める」と「納める」と「治める」と「修める」の違い・意味と使い方・使い分け

B!

収めるは「鎮める、落ち着かせること」。

「沈静化」「収拾」と言い換えると分かりやすい。

納めるは「義務としてお金や物を引き渡すこと」。

「納付」と言い換えると分かりやすい。

治めるは「支配すること」。

「統治」と言い換えると分かりやすい。

修めるは「学業や芸事などを身に付けること」。

「修得」と言い換えると分かりやすい。

「収める」は暴動やもめ事を鎮静化すること
「収める」は何かの騒ぎや物事が過熱化したため、沈静化をはかり正常な状態にすることです。

例えば「デモ騒ぎも漸く警察が収めることができ沈静化をした」「バブル景気も頂点が過ぎ収まりをみせている」と使います。

そのほかには「辛くも勝利を収める」「記録に収めることが大事です」「金庫にお金を収めた」など多様な使い方があります。

「納める」は義務としまして金品を渡すこと
「納める」は「納付」「収納」など義務としまして税金や公共料金などを支払うことです。

江戸時代の「年貢」も納めるという言葉を使いました。

「宴会で指名されたので上席に納まる」「お墓に納骨を済ませた」とか「もうこれが見納めだ」「今年も仕事納めがやってきた」など本来あるべき場所につくことや、物事の終わりも意味します。

「治める」は統治すること
「治める」は領地・領民や国を統治したりすることで「政治」「統治」「治安」という言葉があります。

また、川を整備し「治水」を行うことや、「怪我の痛みがやっと治まった」とか「病院に入院して治療をした」「病気もやっと完治した」という使い方もありますが、沈静化するという「収まる」と意味が被ることが少しあります。

「修める」は学業や芸事を究めて自分のものにすること
「修める」は「技を修得した」「学修」「修了式を挙行する」「海外に修学旅行に行く」「キリスト教の修道士」「山に籠る修験者」「僧侶の修行は辛い」「この道は修験道だ」などと使い、学問や芸事、いろいろな物事につき道を究めて自分の身に付けることを意味します。

また、「結婚してやっと身持ちが修まった」などとも使われます。

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