「髭」と「鬚髯・しゅぜん」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「髭」は、人の唇のまわりにはえる「ひげ」のことです。

英語では「口髭」は、「a moustache」で表されます。

「大きな口髭」は「mustachios」です。

「床屋で髭を剃ってもらう」は「I had a shave at barber’s.」です。

「髭の塵を払う」は「play up to one’s superiors」「curry favor with one’s superiors」です。

「鬚髯・しゅぜん」は「あごひげ」と「ほおひげ」のことです。

英語では「顎鬚・あごひげ」は、「a beard」で表されます。

「頬髯・ほおひげ」は、「whiskers」です。

「beard」の原義は「ひげ」「剛毛」です。

時に、「口髭・a moustache」「頬髯・whiskers」を含む場合があります。

知恵と経験を表す物として敬意が払われました。

「顎鬚をたくわえた男」は「a man with beard」です。

「髭」の意味

「髭・ひげ」は以下のような意味です。

生える場所によって「髭」「髯」「鬚」と書き分ける場合があります。

①人の口・顎・頬などに生える毛のことです。

多くの場合、ある程度長く形を整えたものについていいます。

万葉集(5)に「しかとあらぬ髭かきたてて」とあります。

②動物の口のあたりの長い毛のことです。

触覚の俗称です。

③「うぬぼれ」「高慢な態度」を表します。

以下のように使います。

髭の塵を払う 髭食い反らす
髭を剃る 髭をはやす

<髭の漢字>
字義は「ひげ」「くちひげ」「口の上のひげ」「うわひげ」です。

解字では、「髟+此」で構成されます。

篆文(書体の一種)では「須+此」で構成されます。

「須」は「ひげ」を表します。

「此」の部分は「嘴」に通じ、「くちばし」を表します。

これにより「口の上のひげ」を意味します。

「髟・ひょう」の字義は「髪の長く垂れさがるさま」「黒髪と白髪が入り混じる」「たてがみ」です。

解字では、「長+彡」で構成されます。

「長」は長いの意味です。

「彡」の部分は、長く流れる髪の象形です。

これにより「髪が長く垂れさがるさま」を表します。

「鬚髯・しゅぜん」の意味

「鬚髯・しゅぜん」は、「顎鬚・あごひげ」「頬髯・ほおひげ」のことです。

「堂々たる鬚髯(しゅぜん)をたくわえた荘子」のように使います。

<鬚・髯の漢字>
「鬚」
字義は「ひげ・あごひげ」「ふさ」です。

解字では、「髟+須」で構成されます。

「須」の部分は「ひげ」を表します。

「髯」
字義は「ひげ・ほおひげ」「ひげの多い人」です。

解字では、「髟+冉」で構成されます。

「冉・ぜん」の部分は「ひげ」の象形です。

<関連語>

「口髭」は、上唇に沿って、鼻の下にはやした「ひげ」のことです。

「顎鬚・あごひげ」は、下あごにはやした「ひげ」です。

「頬髯・ほおひげ」は、頬にはやした「ひげ」です。

「ちょび髭」は、鼻の下にはやした短い「ひげ」のことです。

「無精髭」は、何日も剃らないで、伸びたままになっている「ひげ」のことです。

「付け髭」は、変装などのためにつける人造の「ひげ」です。

「髭」は 人の唇のまわりにはえる「ひげ」のこと、「鬚髯・しゅぜん」は 「あごひげ」と「ほおひげ」のことです

「髭」「鬚髯・しゅぜん」は、類語です。

「口髭」「顎鬚・あごひげ」「頬髯・ほおひげ」「ちょび髭」「無精髭」「付け髭」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「あご・口まわり・ほおなどに生える毛」です。

「ひげ」は、その生える場所によって「髭」「髯」「鬚」と書き分けることがあります。

「髭」は、口と鼻の間の「ひげ」です。

「髯」は「あごひげ」、「鬚」は「ほおひげ」の意味です。

「鬚髯・しゅぜん」は、特に「顎鬚・ほおひげ」と「頬髯・あごひげ」を指しますが、現在ではあまり使いません。

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