現状は「現在の様子そのままのこと」。
「そのまま」と言い換えると分かりやすい。
実状は「現実の状況、ありのままのこと」。
「ありのまま」と言い換えると分かりやすい。
現状も実状もその場の状況のことです。
現況も同じような意味になります。
時間的には現状は今現在のことで、実状は過去からの経緯、予測される未来も含む言葉です。
「現状」は現在のこと
「現状」は今現在の、そのままの様子を言います。
現況とも言い、その場の現在の様子・雰囲気がどのようになっているのかと言うことです。
それは過去がどうであっても良く、将来のことも含みません。
今現在のことなのです。
「現状を踏まえて対処する」「現状は現在、落ち着いている」「現状把握をしろ」などと使います。
例えるなら静止画の世界です。
「実状」は現在過去未来
「実状」はその場の様子・事情・程度などのことで、その状況がどうして起きたのか、将来はどうなるのかを含むのです。
「大雨で災害が起きた現場の実状視察に大臣が赴いた」「実状は実情とも言う」「実状は厳しいものがあり、予断を許さない」「実状を考えると災害は続くだろう」「実状は悪くなるばかりだ」などと使います。
例えれば、動画の世界です。
「現状」は現況、「実状」は実情のこと
「現状」は現況と同義になり、「現在の様子」のことを言います。
「実状」は実情のことで「経緯・様子・雰囲気・事情」などになります。
「原状」は似ていますが、「元の状態」のことです。
「原状回復」と使います。
「原状回復」ならわかりますが「現状回復」は現状が現在のことなので意味が通りませんが、誤用されることがあります。
「現状」と「実状」とは
「現状」は現在のありのままの様子・状況のことを言います。
「実状」もありのままの様子や状況ですが、今までの経緯や事情・将来の予測迄含んだ言葉になります。
「現状把握・現状認識」はあっても「実状把握・実状認識」は余り使いません。
「現状視察」と「実状視察」はあります。
「ありのままの姿」と言う意味ではどちらも使うようです。