「略奪」と「強奪」の違い・意味と使い方・由来や例文

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略奪は「暴力を以ってものを奪う行為のこと」。

「暴力行為」と言い換えると分かりやすい。

強奪は「力を持って強制的にものを奪う行為のこと」。

「強盗行為」と言い換えると分かりやすい。

略奪も強奪も相手に暴力や威圧行為をしてものを奪い取ることです。

戦時では敵国に対して当然の様に行われた行為です。

どんなに卑劣なことでも戦争だから、戦勝国だからと言う大義名分で、元に戻すことや補償することなどはなかなかしません。

「略奪」が起きるのは無法状態

平時に法治国家では略奪は処罰されますが、暴動や戦争状態の地域では、平然と行われることがあります。

そこでは法は無力化され、何をしても咎められないという雰囲気になっているのです。

戦争犯罪はのちに検証され処罰されることになるのですが、なかなか難しいことです。

また、略奪婚と言う言葉が流行していますが、不倫により相手の女性なり男性と結婚してしまうことです。

結婚していなければ咎めはなく、あるのは道徳的非難のみです。

「強奪」は強盗行為

「強奪」は平時で起きる犯罪です。

窃盗・恐喝・強盗行為が該当します。

多数の人々や国家が行う略奪とは異なり、個人か二三人が行う犯罪となります。

スリの集団行為、強盗団による銀行強盗、二人組の恐喝事件、自転車ひったくり事件など計画された力ずくの犯罪行為です。

「仏像は強奪され海外に売られた」「二人組のチンピラは共謀して事故をでっち上げ恐喝で金銭を強奪した」などと使います。

「略奪」は戦争犯罪、「強奪」は平時犯罪

「略奪」は戦争・暴動などにより無法化した地帯で平然と行われるものです。

戦争では戦利品と称して現地の美術品などを持ち帰ることが多くなされて来ました。

また、領土も強制的に奪い取る行為がなされ、平時になっても自国の固有の領土と言ってはばかりません。

暴動時の略奪行為は処罰される可能性は高いものです。

「強奪」はすべて法治国家では処罰の対象になります。

「略奪」と「強奪」とは

「略奪」は戦争犯罪ですが、略奪品は戻って来ません。

平時になり返還運動は起きるものの、良心的な国家は応じても、そうではない国家は絶対に返還に応じようとはしません。

力ずくで奪ったものも返さないという理不尽なことが起きなどでるのです。

「強奪」も力で相手のものを奪う行為で、強盗・窃盗・恐喝などで法治国家であれば厳しく処罰されます。

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