「炊き込みごはん」と「おこわ」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

炊き込みごはんは米(うるち米)を炊く際に、出汁や具材を一緒に入れ炊き込む米料理です。

おこわはもち米を用いて蒸した又は炊いた米料理のことです。

どちらも一つだけの特定の料理を指す言葉ではありません。

以前は調理法により「(せいろ等で)蒸したもののみがおこわ」と明確に区分されていましたが、現在では調理に用いる材料によって分けられています。

「炊き込みごはん」とはどのような料理か

米を用いた料理のうち、具として用いる材料や味の傾向に関わらず、うるち米に出汁や具材、調味料などを混ぜ一緒に炊き込んで作られた料理の総称として用いられています。

最も一般的に知られている名称ですが、地域や世代によっては同様に作られたものが「五目ごはん」「かやくごはん」「味ごはん」などと呼ばれることもあります。

「おこわ」とはどのような料理か

米料理のうち、用いられるのがもち米のみ、あるいはうるち米などにもち米を足して蒸すまたは炊いて作られた料理のことを指します。

漢字で表すと「御強」と書き、元々はせいろなどで蒸した硬いご飯料理のことでしたが、現在はそのような調理法による分類は用いられておらず、赤飯のような単にもち米を用い炊き上げた料理のことを指す言葉として使われています。

「御強(おこわ)」のルーツ

元々古い言葉でもち米を蒸したものを「強飯(こわめし、こわいい)」と表現されていましたが、室町時代の頃より、宮中に仕える女性が用いた、言葉の頭に「お」を付けて丁寧な表現にする「女房言葉」によって変化したものが一般化して定着したと言われています。

また、昔はもち米は貴重な食品であったため、正月などの特別な席において食する料理でした。

「炊き込みごはん」と「おこわ」の違いについてのまとめ

普段は何となく同一のもののような扱いの「炊き込みごはん」と「おこわ」ですが、実際は用いる材料によって明確に区別されています。

またどちらも特定のひとつの料理のことを指す言葉というわけでは無く、主原料の米の他には、栗や豆、マツタケ、山菜のような季節の旬のものなど様々な具材をもちいる非常にバリエーションが豊かな料理の総称として用いられている言葉です。

最新の記事はこちらから