不条理は「筋の通らない、理屈のないこと。」
「無理」と言い換えると分かりやすい。
理不尽は「強者が弱者に筋の通らないことを命令すること」。
「難題」と言い換えると分かりやすい。
不条理は世の中に溢れている不平等なことや貧富の差・自由の束縛などのことを言います。
理不尽は自分ではどうしようもない筋の通ら命令を言います。
「不条理」は筋の通らない世の中のこと
「不条理」は「条理=理屈・筋道」がないことですから、「筋の通らない状態・様子」のことです。
つまり、人間はみな生まれたら、平等・自由に生きられると思っていたら、人種差別や貧富の差・自由の制限・言論統制・独裁政治など筋の通らない世界に生きなければなりません。
それぞれ言い分があるようなのですが、一人の人間として考えると「不条理」と感じるのです。
「理不尽」は無理難題のこと
「理不尽」は上から命令される自分にとっては無理難題なことを言います。
立場上目的があっての命令は、下の者には常識から外れたものに感じるので「理不尽」なこととなるのです。
例えば「戦争に駆り出されて、敵兵を殺せという命令は理不尽極まるものだった」「クーデターに抗議する民衆デモを鎮圧するために発砲し、殺戮を命じることは理不尽なことだ」「工期を半分にしろとは理不尽なことだ」などと使います。
「不条理」も「理不尽」も解決は出来ません。
「不条理」を解決しようと考えても個人レベルではどう仕様もありません。
受け入れて考えないで生きるしかないのです。
いやなら死ぬよりほかに手段はありません。
「理不尽」なことを言われれば、困りますが言われた通りにするか、いやならすべてを投げ出して逃げ出すよりほかにありません。
例えば「民衆に発砲しろと言われた理不尽な命令に、耐えられず警察官や兵士は亡命を選んだ」と使います。
「不条理」と「理不尽」は。
「不条理」も「理不尽」も自分では解決することが困難なものです。
「世の中の不条理」は難題で「理不尽な命令」は無理なことです。
「無理難題」は簡単には解決しません。
いくら筋が通らないと言っても厳然とあるものですが、受け入れるか実行するか、もし拒否をするならば死ぬかすべてを投げ出して逃避するかになります。
それこそ「不条理・理不尽」なことなのかも知れません。