「蓄積」と「累積」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「蓄積」は、蓄えためることです。

蓄えたまったものを指します英語では「accumulation」「accumulate」「store」「pile up」で表されます。

「累積」は、次々と積み重なることです。

また、つみ重ねることをいいます。

英語では「accumulation」で表されます。

「累積赤字」は「an accumulated deficit」です。

「累積配当」は「an accumulative dividend」です。

※「累積」は、多くの場合「蓄積」に比べて負担になる意識を伴って用いられます。

「蓄積」の意味

「蓄積」は、蓄えて大きくすることです。

たまって大きくなることです。

また、そのものを指します。

資本家が利潤(余情価値)の一部のみを個人的消費につかい、残余を資本を転化して拡大再生産を図ることをいいます。

以下のように使います。

試験をパスするためには、学習の蓄積が必要です
資本を蓄積する
疲労が蓄積する
経験の蓄積が大切だ
知識の蓄積

「累積」の意味

「累積」は、重なり積もることです。

重ね積むことをいいます。

かたまって沢山になっていることです。

以下のように使います。

債権の累積
累積度数
疲労が累積する

<累積赤字>
企業の赤字が積み重なって、前期の決算期からの繰越利益を食いつぶしてしまった場合、未処理の欠損金が残ることになります。

この未処理の欠損金の累計額を「累積赤字」といいます。

「貸借対照表上の当期未処理損失」のことです。

「蓄」と「累」の漢字

「蓄」の漢字の字義は、「たくわえる」「やしなう・飼う」です。

解字では、「艸+畜」で構成されます。

「畜」の部分は、「養い蓄える」という意味です。

「艸」を付して「たくわえた野菜」の意味を表します。

これから、「蓄」は「たくわえる」という意味になりました。

「累」の漢字の字義は、以下の三つのタイプに分かれます。

①「つなぐ・しばる」
②「かさなる」「しきりに」
③「わずらわす」「わずらう」

解字では、「糸+田」で構成されます。

「田」の部分は、「?・るい」を変形したものです。

「重ねる」を表します。

「糸」の部分と合わさって、「糸を順序良く重ねる」という意味になりました。

「蓄積」は、ため込むことをいいます。

「累積」は、次から次へと重なり積もること、また、積み重なることをいいます。

「蓄積」「累積」は、類語です。

共通する意味は「重なり積もりたまること」です。

「蓄積」は、金銭・物品・力・知識などをため込むことをいいます。

多くの場合、良いものを後に役立てる目的でためることを指します。

「累積」は、次から次へと重なり積もること、また、積み重なることをいいます。

特に、赤字・借金・債務などが次々に増えていくことをいいます。

その他の場面でも、「累積」は「蓄積」に比べ負担になることを指します。

「累積」は、多くの場合、次々にたまることに対して困惑するような意識を伴っています。

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