「栄える」と「繁栄」と「繁盛」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「栄える」は、勢いが盛んになることです。

「繁栄する」「繁盛・繁昌する」という意味です。

英語では「prosper」で表されます。

特に金銭の場合は、「thrive」「flourish」で表されます。

「繁栄」は、栄えることです。

「繁盛・繁昌すること」です。

英語では以下のように表します。

名詞の場合「prosperity」で表されます。

動詞の場合「prosper」「thrive」「flourish」で表されます。

「prosper」は、物質的繁栄が続くことを強調しています。

「thrive」は、勢いのある発展ぶりを暗示しています。

「flourish」は、全盛期にあることを意味します。

「繁盛」は、賑わい栄えることです。

「繁昌」とも書きます。

英語では「prosperity」「be prosperous」「thrive」「flourish」で表されます。

「栄える」の意味

「栄える」は、勢いが盛んになることです。

「繁栄する」「繁盛・繁昌する」という意味です。

万葉集(6)に「天地の栄かゆる時にあへらくおもへば」とあります。

古風な言い方では、「栄える」は、「話が活気を帯びる」「話がはずむ」という意味です。

森鴎外の著作に「会話いよいよ栄えて、笑い声が雑(ま)じってくる」というのがあります。

以下のように使います。

港町として栄える
悪が栄えたためしはない
会社が栄える
店が栄える 商売が栄える
平家が栄える

「繁栄」の意味

「繁栄」は、栄えることです。

「繁盛・繁昌すること」です。

勢いが盛んになり富さかえることです。

以下のように使います。

皆さまなの御繁栄を祈願いたします
国が繁栄する
繁栄している都市
会社が繁栄する
平家の繁栄

◇繁の漢字
「繁」の字義は、「しげる」「しげし」「馬の腹帯のこと」「馬のたてがみの飾り」です。

「しげる」の場合、「多くなる」「さかんになる」「草木が茂る」という意味を含みます。

解字では「攵+毎+糸」で構成されます。

形声(文字を組み合わせて新しい文字を作ること)です。

「繁盛」の意味

「繁盛」は、店や商売が賑わい栄えていることです。

「繁昌」とも書きます。

以下のように使います

花屋が繁盛する
大繁盛の店
商売が繁盛する

◇盛の漢字

「盛」の字義は「容器一杯に盛る」「器に盛って神に供えた物」「物を盛る容器」です。

解字では、「皿+成」です。

「成」の部分は「盈・えい・みちる」に通じ、「みたす」という意味です。

「器を農作物で満たし神の供え物とする」という意味から「盛る」という意味を表すようになりました。

これから転じて、「さかん」の意味が生まれました。

「栄える」は勢いが盛んになること、「繁栄」は栄えること、「繁盛」は商売や店がにぎわって盛んになること
「栄える」「繁栄」「繁盛」「にぎわう」「富む」は類語です。

「栄華」「全盛」「最盛」「興隆」「隆盛」は、上記の言葉の関連語です。

共通する意味は「勢いが盛んになる」です。

「栄える」は、「繁栄」「繁盛」「にぎわう」「富む」よりも用法が広く、様々な場面で使われます。

「繁栄」は、「栄える」と意味が似ていますが、商売については使いません。

「繁盛」は、多くの場合商売について述べる場面で使われます。

「繁昌」とも書きます。

「にぎわう」は、人の出入りが多く、活気にあふれた状態を表します。

「賑わう」とも書きます。

「富む」は、財産があって裕福な状態のことです。

「富んだ~」や「富んでいる~」のように使います。

また、「春秋に富む(若くて将来が期待されている様子)」や「示唆に富む」のように、「たくさんある」という意味で使われる場合があります。

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