「煎茶」「玉露」「番茶」「ほうじ茶」「抹茶」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

「煎茶」は緑茶の一つです。

茶の新芽を積んで製茶した茶葉に湯を注いで煎じ出した飲み物のことです。

また、その茶葉そのものをいいます。

「玉露」は、甘みのある最も優良な煎茶のことです。

最も上等な煎茶です

「番茶」は、摘み残りの荒葉・茎・枝などで作ります。

品質の劣る茶のことです。

「ほうじ茶」は、上等でない茶葉と茎を強火で焙じて作った茶のことです。

独特の香りがあります。

「抹茶」は、最上級の葉茶を臼で引いて粉末にしたものをいいます。

「薄茶」と「濃茶」とがあります。

主に茶の湯の席で用います。

和菓子にも使われます。

煎茶の意味

「煎茶」は、葉茶を湯で煎じて出すことです。

また、その飲料のことです。

その茶葉のことです。

玉露や番茶に対して中級の緑茶を意味します。

「煎茶」は緑茶の代表的なものをいいます。

普通の茶園の若葉を原料とし、葉を短時間加熱して蒸し酵素を壊したうえで乾燥し作ります。

葉は、新芽の先端三葉を摘んで作ります。

その結果、葉緑素がほとんど破壊されずに緑色を保っています。

「煎茶」は、「抹茶」以外のお茶を総称します。

煎茶道を指す場合にも用います。

生産量は、緑茶の80%を占めます。

玉露・番茶と同様に煎じて飲みますが、玉露より高い60~70℃の湯で入れます。

煎茶は、「杯」や「服」で数えます。

英語では「green tea」で表されます。

<煎茶道>
煎茶王式は中国に始まり、日本では江戸時代に普及しました。

挽き茶・抹茶に対して煎茶道があり、「小川流」や「花月庵流」などの流儀があります。

<茶>
ツバキ化の常緑低木の若葉・若芽を摘んで飲料用としたものです。

また、それから作った飲み物です。

緑茶と紅茶に大別されます。

玉露の意味

「玉露」という言葉は、「露を玉に見立てた」という意味です。

「玉のように美しい露」を表します。

「玉露」は香気高く甘みのある優良の煎茶のことです。

日覆いをした茶園の生葉を用います。

「玉露」は緑茶の最高級品で、独特の香味・甘味を有します。

肥料を十分に施した老茶樹を選び、春季発芽の2週間ぐらい前から簀(す)や藁(わら)で茶園を覆い、日光を制限します。

柔らかく長く伸びた濃緑色の若茶葉を原料とします。

煎茶とほぼ同様の製茶法で、強い蒸気でさっと蒸し上げます。

「玉露」は緑色が濃く香味も高く、多くのテアニンが含有しています。

テアニンはアミノ酸の一種で茶の旨味成分です。

浸出した茶の色は、淡黄色でわずかに青みがかっていて、清澄なものほど良いとされます。

味はうまみと甘みが程よく加味され、苦渋味はそれほど強くありません。

玉露のうまみは、55~60℃の温湯で浸出されます。

これよりわずかに高い温度の湯を用いた時が最も美味とされます。

英語では「green tea highest quality」で表されます。

番茶とほうじ茶の意味

〇「番茶」
「番茶」は、「刈り落ち番茶」の略です。

摘み残りの硬い葉で製茶した品質の劣る煎茶のことです。

一番茶(4月下旬~5月上旬)、二番茶(6月中旬)を摘み取った後のかたい葉や茎を摘み取り製茶した緑茶のことです。

屑茶葉や硬化茶葉や古茶葉を「番茶」の原料とする場合もあります。

煎茶とほぼ同様の製法ですが、乾燥時に強火で十分火入れを行うのが特徴です。

煎茶よりも軽い独特の香味を持ちます。

煎出には熱湯を用います。

廉価で品質が劣ります。

焙じて「ほうじ茶」にしたり、玄米を加えて焙じて「玄米茶」にしたりします。

英語では「coarse tea」で表されます。

〇「ほうじ茶」
「ほうじ茶」は、番茶、または煎茶の品質の劣る大型のものを焙じて作った茶のことです。

強い加熱処理のため特有の香気があります。

渋味成分のカテキンも熱変化しているので味も軽くなっています。

タンニンは多いがカフェインは比較的少なく、煎茶や玉露とは異なる味質の茶となっています。

その都度焙じるのが最上とされます。

英語では「roasted green tea」で表されます。

抹茶の意味

「抹茶」は、茶の新芽を摘み取り、茎枝・葉脈を除き蒸します。

その後そのまま乾燥してできた葉茶を臼で引いて粉末にしたものをいいます。

熱湯を注ぎ茶筅で泡立てて飲みます。

主として茶の湯の席で用います。

「ひき茶」「散茶」ともいいます。

老茶樹から摘んだものを「濃茶」、若い茶樹から摘んだものを「薄茶」といいます。

味に濃淡の差があります。

英語では「powdered green tea」で表されます。

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