「森」も「杜」も「もり」と発音します。
「森」は、樹木が多く生い茂る所のことです。
林よりも規模が大きく、木々がより密集している所を指します。
「森の動物たち」「昼なお暗い森」「森を伐採して農地にする」のように使います。
「杜」は、神社を囲んでいる木立のことです。
神霊の宿る場所を指します。
「鎮守の杜」「杜の都」のように使います。
「森」の意味
「森」は、樹木が茂り立つところのことです。
樹木がこんもりと茂った所のことです。
万葉集(10)には、「鶯の来居て鳴くべき森に早なれ」とあります。
源氏物語(蓬生」には、「かたもなく荒れたる家の、木立繁く森の様なるを」とあります。
東北地方では「丘」を意味します。
「森」も「杜」も、「Woods / a forest/ a grove 」で英訳されます。
「杜」の意味
「杜」は、特に神社のある地の木立のことです。
神社のある地で、高い木立の茂っている所をいいます。
神の降下してくる所のことです。
万葉集(4)には、「思わぬを思ふといはば大野なる三笠の山の神し知らさむ」とあります。
「鎮守の杜」のように使います。
「森」も「杜」も、「Woods / a forest/ a grove 」で英訳されます。
「森」と「杜」の字義と解字
「森」の字義(漢字の意味)は、「樹木の茂る様」「樹木の多いさま」です。
また、「物の多いさま」「盛んなさま」をいいます。
さらに、「厳かなさま」「奥深いさま」「ならぶ」「つらなる」を意味します。
加えて、「そばだつ」「そびえ立つ」という意味があります。
解字(漢字の解説)では、「森」は、三つの木で木の多いさまを表しています。
「杜」の字義(漢字の意味)は、「やまなし」を意味します。
バラ科の落葉小高木で、りんごに似た小さい実を結びます。
また、「とじる」「ふさぐ」という意味があります。
日本では、「もり」「森林」という意味が発生しました。
「鎮守の杜」のことです。
解字(漢字の解説)では、「杜」は、「木+土」で構成されます。
「森」は木の多いさま、「杜」は神が降りる神聖な森のこと
「森」と「木立」「林」「森林」は、類語です。
共通する意味は、「樹木が群がって生える所」です。
「木立」は、木が何本かがまとまって生えている所、その生えている木々のことです。
「林」は、それより広い範囲に生えている所を言います。
「森」は、「林」に比べて木々がより密集しているものをいいます。
「杜」は、神社で木々が高く群がりそびえている所のことです。
「森林」は、森のさらに広範囲にわたるもので、やや硬い言い方です。