焦燥は「焦っていら立つ状態のこと」。
焦りの気持ちがあることが大前提で、そのうえいら立つような感情が芽生えたときに使います。
狼狽は「うろたえ、慌てふためくこと」。
慌てるという状況が特徴的ですが、焦るという部分に近いとも言えるため、狼狽という言葉は焦燥という言葉にかなり近い意味を持っており、使い分けるのが大変です。
「焦燥」の意味
焦燥とは、焦っていら立つような状況のことであり、そのときの感情のことを指しています。
焦りがあったうえで、その状況が改善しないためにいら立つような状況のときに使いますが、別の言い方をすればパニックに陥っているとも言えるのです。
冷静ではいられない状況というのが特徴ですから、合理的な行動をとることがしづらいのです。
「狼狽」の意味
狼狽とは、うろたえ、あわてふためくような状況のことです。
事態に圧倒されてしまったり、慌ててしまうという状況のため、焦りのような状況が存在しており、こちらもパニックに陥っているようなケースになります。
狼狽に関しても冷静な状態ではないということで、合理的な判断などがしづらい状況になっていると言えるのです。
「焦燥」と「狼狽」の用法や用例
「大学受験の入試を全部終えたが、合格発表があったところに関しては今のところ全部落ちている。
マジでヤバイのではないか?と全落ちするのではないか?という焦燥の気持ちが出てきたよ。」
「今日、入試を受けてきたけどさ、まさかあの問題が出るとは思わなかった。
ほとんど対策してなかったから、見た瞬間に狼狽してしまったよ。」
焦燥と狼狽は状況としては似ている
焦燥と狼狽というのはどちらも現状に対してパニックのような感情を抱いており、冷静な判断力がない状況になっているのです。
したがって、同じような意味ですけど、焦燥は焦りがあり、狼狽は慌てる状態という点が特徴となっているので、そういった部分で使い分けることになりますけど、実際は混同して使っている人が多いと言えます。