僭越は自分の身分や地位を超えて、明らかにやり過ぎな行動をとること」。
身分不相応な行動をとってしまったときには僭越という言葉を使うのです。
越権は「自分の権限ではないことに関して手を出すこと」。
つまり、自分に権利がないようなことに関して行動をとってしまうということであり、こちらは問題のある行動であると評価できます。
「僭越」の意味
僭越とは、自分の身分や地位からいって、やり過ぎな行動のことです。
身分や地位と鑑みたときに、一般的に言えばそれはやり過ぎだろうと思われるようなケースで使います。
したがって、それ自体が間違っている行動であると客観的に言えるわけではなく、あくまでも周りの人たちの評価によって、僭越という状況と思われたりするということですが、自分でそう認識するケースもあります。
「越権」の意味
越権とは、自分が持っている権限を越えて行動を起こすことであり、自分にはそんな権利がないにもかかわらず、特定の行動を起こしてしまうということで、こちらに関しては客観的に問題があると言えるのです。
したがって、何らかの処分を受けるという可能性もありますし、相当リスクが大きい行動であると評価ができるでしょう。
「僭越」と「越権」の用法や用例
「世話好きな人間というのは、無意識のうちに僭越な行動、身分不相応な行動に出ることがあるよな。
それが必ずしも悪い結果になるわけじゃないけど。
結果的にその人のためになる場合もあるから、一概に悪い行動とは言えないだろう。」
「君のやったことは越権行為だ。
明らかに権限を越えた不適切な言動であり、看過することはできない。」
僭越と越権の大きな違い
僭越というのは身分や立場からいって不相当な言動のことを指しています。
一般的にはあまりよくないという意味で使われることが多いものの、それが良い結果を生むこともありますし、行為自体が悪いという断言ができるわけではありません。
ただ、越権に関しては権限にないことをやってしまうため、その行為自体が悪いと言えるため、結果に関しても良いことであると評価するのは難しい場合も多いでしょう。