「準備」と「用意」と「支度」の違い・意味と使い方・使い分け

B!

「準備」は、ある事を行うために必要な物をととのえておくことです。

「開店の準備が整う」「準備運動」のように使います。

「用意」は、物事を行う前に、必要な物や条件を整えておくことです。

「準備」や「支度」のことです。

「食事の用意」「用意周到」のように使います。

また、競技や競争などで開始のかけ声に使います。

「位置について、用意・ドン」のように使います。

「支度」は、あることを行うのに必要なものを準備し整えることです。

「朝食の支度をする」「旅行の支度をする」「身支度をする」のように使います。

「準備」の意味

「準備」は、ある事をするのに必要な物や姿勢を前もって整えることです。

「用意」や「支度」のことです。

「準備金」「準備体操」「準備預金制度」「開店の準備が整う」「準備運動」のように使います。

「準備」と「用意」は、「~を準備する」「~を用意する」のように目的語を持つ動詞として使われる場合と、もう一つは、
「~の準備をする」「~の用意をする」のように「準備」「用意」自体が目的語になる場合があります。

これら二つの用法で主に用いられます。

英訳する場合、「Preparation/ get ready 」で訳されます。

「用意」の意味

「用意」は、もともと「意を用いること」「心遣い」「注意」「用心」という意味で用いられました。

源氏物語(紅葉賀)にも「大殿の頭中将、かたち用意人には異なるを」とあります。

また、「準備」「支度」と同じ意味で用いられる場合もあります。

現在、この用法が一般的に使われています。

大鏡(道隆)には、「筑紫にはかねて用意もなく」とあります。

この用法では、「用意が整う」「食事を用意する」「用意周到」のように使います。

さらに、教義・競争などのスタート体制を整えさせる合図の言葉として用いられます。

「用意・スタート」「用意・ドン」などと使います。

英訳する場合、「Preparation/ arrangements for 」で訳されます。

「支度」の意味

「支度」は、「細かく見積もる事や計算すること」です。

続日本紀(40)には、「これを以て支度するに、一度の運ぶところ僅かに十一日を支ふ」とあります。

また、「用意」「準備」の意味と同じです。

あらかじめ計画すること、また、その計画そのものの意味で使われます。

竹取物語には、「石つくりの皇子は、心の支度ある人にて」のように使います。

この場合、「食事の支度」のように使います。

さらに、「支度」は、「外出の際衣服を整える」という意味で用いられます。

「身支度」といいます。

加えて、「食事をすること」を意味します。

東海道中膝栗毛(7)には、「空腹となりたるに、支度せんとこの茶屋に入れば」とあります。

また、支度金のことを略して「支度」という場合があります。

江戸生艶気樺焼(えどうまれうわさのかばやき)には、「支度が金二百両」とあります。

英訳する場合、「Preparation/ arrangements for 」で訳されます。

「準備」は将来に備え、「用意」は心を配って周到に、「支度」は会話的表現
「準備」は、物ごとを行うために、あるいは、将来に起こる事に対応できるように必要なものや条件をととのえることです。

「用意」は、物事を行うために必要な物や条件を整えることです。

「試験の準備をする」は「試験を行う準備をする」「試験を受ける準備をする」という二つの意味がありますが、
「試験の用意をする」は、通常「試験を行う用意をする」という意味です。

「支度」は、会話的な表現で、多くの場合食事や服装について言います。

「仕度」とも書きます。

「準備」・・・「お金を準備する」「遠足の準備」のように使います。

「用意」・・・・「食卓の用意をする」「昼食を用意する」のように使います。

「支度」・・・「出かける支度をする」「支度金」「身支度を整える」のように使います。

最新の記事はこちらから