「ゲシュタルト」の意味と使い方・由来や例文

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「ゲシュタルト(gestalt)」とは「部分の寄せ集めではなく、それらの総和以上の体制化された構造のこと。

「形態」を意味するドイツ語に由来します。

わかりやすく言えば「一つ一つのパーツの集合体」ではなく、「全体的にまとまった構造」として捉えることを言います。

主に心理学の分野で用いられ、「認識」に深くかかわる言葉です。

「ゲシュタルト」の意味

広辞苑第六版によると、「ゲシュタルト」とは「部分の寄せ集めではなく、それらの総和以上の体制化された構造のこと。

形態」を意味するドイツ語ですが、ブリタニカ国際大百科事典によれば、正確な訳語はないとされています。

「形」や「姿」とも訳され、心理学の分野では、「形態」、「パターン」という語が多く当てられます。

「ゲシュタルト」の使い方

「ゲシュタルト」は主に心理学の分野で使われる言葉です。

「ゲシュタルト心理学」は、心を「要素の集合」とみなす要素構成主義的な考え方に反発して、1910年代頃から確立された学派の一つです。

この理論は19世紀末頃にオーストリアおよび南ドイツで創始されました。

ほかに、「ゲシュタルト性質」や「ゲシュタルト要因」、「ゲシュタルト療法」といった言葉もあります。

「ゲシュタルト」の例文

「一つの文字を見続けてゲシュタルト崩壊を起こす」
このようによく耳にする「ゲシュタルト崩壊」とは、図形や漢字など普通に見れば認識できるものが、じっと見続けることによりその形の全体像が消失し認識できなくなる現象を指します。

ファウストが提唱した失認症の一種とされています。

特にこの現象が漢字に対して起こった場合は「文字のゲシュタルト崩壊」と呼ばれます。

結局「ゲシュタルト」とは

「ゲシュタルト」はドイツ語から生まれた心理学用語で、「部分の寄せ集めではなく、それらの総和以上の体制化された構造」と説明しました。

わかりやすく言い換えるなら「一つ一つのパーツを総合したもの」ではなく「全体としてまとまった構造のもの」と言えます。

また、「ゲシュタルト」はその性質上、「認識」や「認知」に深くかかわる言葉であると言えます。

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