「船」と「舟」の違い・意味と使い方・使い分け

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「船」も「舟」も、人や物を乗せて水上を渡る乗り物のことです。

「船舶」ともいいます。

その中でも、小型のものを「舟」、大型のものを「船」と書き分けます。

一般的に、大きさに関係のない場合には「船」を使います。

「船の旅を楽しむ」「大型の船が海峡を渡る」「笹舟を浮かべに川へ行った」「舟に乗って漕ぐ」のように使います。

「船」の意味

「船」は、木材や鉄で造り、人や物を乗せて水上を渡航する乗り物のことです。

「舟」より大型のものに使用されます。

最も原始的な船は、筏・丸木舟・皮船の類です。

船の最古のものは、6000年前にエジプトの壁画に描かれた弓型の葦船であるとされます。

船は用途別に軍艦・商船・特殊船に分けられます。

「商船」は、「客船」「貨客船」「貨物船」などです。

「特殊船」は、「漁船」「引き船」「砕氷船」「クレーン船」などです。

「船をこぐ」「船に荷物を積む」「船着き場」「船の旅を楽しむ」などと使います。

英訳では、「 a ship」と訳します。

「舟」の意味

「舟」は、人や物を乗せて水上を渡る乗り物のことです。

「船」に比べて小型のものを指します。

水や酒を入れる箱型の入れ物を「舟」と表す場合もあります。

その場合、「槽・ふね」とも書きます。

刺身などを入れる底の浅い容器のことも「舟」といいます。

また、その舟型の容器に入った食品などを数える場合にも使用されます。

「湯船」「酒舟」「紙すき船」「舟に乗って漕ぐ」「たこやき一舟」のように使います。

英訳では、「A boat」と訳します。

「船」と「舟」の解字と数え方の違い

数え方は、一般的には、「船・舟」は、「隻・せき」「艘・そう」で数えます。

ヨットやボートは「艇・てい」で数えます。

ヨットレース用の「艇」は、慣習的に「杯・はい」で数えます。

詩文に於いては、小舟を「葉・よう」で数えました。

時には、「船」を「杯」で数えることもあります。

「黒船四杯来航」の例があります。

解字では、「船」と「舟」の違いを以下のように説明しています。

「舟」・・・象形文字です。

「渡し舟」の象形です。

「ふね」を表します。

「船」・・・「舩」とも書きます。

「舩」は「船」の俗字です。

船の右側の部首は、「穿・うがつ」という意味です。

木を穿って作ったのが「船」です。

またその部首は、「沿」に通じ、川の流れに沿って行き来することを表します。

「船」は大型船、「舟」は小型船。

昔、中国では、函谷関から東では「舟」を用い、函谷関から西では「船」を用いました。

現在、「船」も「舟」も「船舶」も水上に浮かべ、人や物を乗せてははこぶ運搬具を言います。

「船」は、「舟」より大きく、一般的に用いられる言葉です。

「舟」は、小型のものに使われます。

「船舶」は、改まった場面や商行為に用いる「船」に対して使われる言葉です。

大きな船に使われます。

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