「基準」と「標準」と「水準」の違い・意味と使い方・使い分け

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「基準」と「標準」は、類語です。

共通する意味は、「物事の評価や判断のよりどころ」です。

「基準」は、比較・対照して増減・多少・満たすかどうかなどを評価、判断する基になるもののことです。

境界となる最低の条件をいいます。

「標準」は、判断や行動などのよりどころとする代表的、または、平均的な物のことです。

「水準」は、「基準」と「標準」の関連語です。

価値や機能などの一定の標準を示します。

「基準」の意味

「基準」は、「物事の基礎となる標準」「物事の比較・判定するときの基礎となるよりどころ」という意味です。

しばしば、社会的・実践的に望ましい性質や水準を指し、その数値を基準として用います。

「基準を設ける」「基準を上回る数値」「建築基準」「良し悪しの判断基準がない」
「評価の基準を示す」「水質基準を満たす」のように使います。

類語には、「標準」「尺度」「物差し」があります。

共通する意味は、「物事の評価や判断のよりどころ」です。

「標準」の意味

①「判断のよりどころ」「比較の基準」「めあて」「目印」のことです。

「一般的サラリーマンを標準とすべきです」のように使います。

②「あるべき形」「手本」「規格」のことです。

「標準に合わない」「テレビのインタヴュー番組では標準語を使う」のように使います。

③「一番普通のありよう」
「標準的な家庭」「標準型」「彼は、標準的労働者の一人だ」

「水準」の意味

「水準」は、「基準」と「標準」の関連語です。

価値や機能などの一定の標準を示します。

1.「水準」は、ある面が水平であることを意味します。

2.標準となる高さのことです。

  ①物事の価値や作用などに関する一定の基準のことです。

      「水準に達する」のように使います。

  ②世間で普通となっている程度のことです。

      「その国の生活水準は高い」のように使います。

「基準」と「標準」と「水準」の用途

◇基準
「物事の基礎となる標準」という意味で使われる場合。

「労働基準法」「道徳の基準」「基準を定める」「判断の基準がない」
「信念の基準はどこにあるのか」「所格の基準は何か」「昨年の数値を基準にする」
合成語
「基準価値」「基準地価」

◇標準
「判断のよりどころ」「あるべき形」「一番普通のありよう」の意味で使われる場合
「サラリーマンを標準にする」「標準的な生活」「標準語を使う」

合成語
「標準液」・・・濃度が精密に定められている溶液のことです。

比色法や滴定による濃度測定に用います。

「標準価格」・・・「普通の価格」「メーカーが表示する製品の小売価格」のことです。

◇水準
「価値や機能などの一定の標準を示す」という意味で使われる場合
「知識水準が高い」「水準点を測定する」「水準が正しく取られているか否かを判断する」

合成語
「水準器」・・・ある面が水平か否かを検査する機器。

「水平器」のことです。

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