「狂暴」と「凶暴」と「凶猛」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「狂暴」は、狂ったように暴れるさまです。

英語では「ferocity」「savagery」「ferocious」で表されます。

「狂暴な手負いの虎」は「a ferocious wounded tiger」です。

「患者は狂暴で手が付けられなかった」は「The patient was violent and unmanageable. 」です。

「凶暴」は、凶悪で乱暴なことです。

英語では「ferocity」「ferocious」「brutal」で表されます。

「凶暴性を発揮する」は「reveal one’s brutality」「display one’s brutality」です。

「今や群衆は全く凶暴になっていた」は「Now the crowd was turning savage. 」です。

「凶猛」は、荒々しく強いことです。

英語では「狂暴」「狂暴」と同様に「ferocity」「savagery」「ferocious」で表されます。

「狂暴」の意味

「狂暴」は、狂ったように暴れるさまです。

常識にはずれ、乱暴なことです。

手におえないほど乱暴になることです。

※「狂暴」は状態についていいます。

一方、「凶暴」は性格について使います。

以下のように使います。

口論のあげく凶暴なふるまいにおよぶ 酒を飲むと狂暴になる 狂暴な振る舞いに恐れをなす

☆brutal
形容詞です。

「野蛮な・残酷な」「厳しい・容赦のない」「冷厳な・あからさま・率直な」という意味です。

「6歳の子に対する残忍な殺害」は「the brutal murder of a six-year-old boy」です。

「凶暴」の意味

「凶暴」は、凶悪で乱暴なことです。

人を殺傷するほど乱暴なことです。

以下のように使います。

凶暴な性格 凶暴性 凶悪な犯人

☆凶の漢字
字義は「わるい」「わざわい・不吉」「不作」「人の死に関して用いる語」です。

解字は指事です。

「死者の胸に施された不吉な印」を表し「わるい」を意味します。

☆指事
「六書」の一つです。

事柄や数など抽象的な概念を象徴的に記号化して字形とする方法です。

「一」「二」「上」「下」などです。

「六書」は、字形の構成や用法に関する 6種の原則です。

「凶猛」の意味

「凶猛」は、荒々しく強いことです。

「凶猛な男」「狂猛な賊」のように使います。

☆猛の漢字
字義は「たけだけしい犬」「たけし」「たける・いかる」「にわか」です。

解字では、「?(犬)+孟」で構成されます。

「孟」の部分は「罵・ば」に通じ、「ののしる」を表します。

これらにより「ののしる犬」を表し「たけだけしい」を意味します。

「狂暴」は 狂ったように暴れるさま、「凶暴」は 凶悪で乱暴なこと、「凶猛」は 荒々しく強いことです。

「狂暴」「凶暴」「凶猛」「獰悪・どうあく」「獰猛・どうもう」は、類語です。

「激越」「猛悪」「鉄火」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「度外れて乱暴であるさま、きわめて荒々しいこと」です。

「狂暴」は、常軌を逸して暴れるさまです。

暴力をふるう時に用いられます。

「凶暴」は、凶悪で荒々しい行動をするさまです。

「凶猛」は、荒々しくたけだてしいことです。

文章語です。

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