秋暑は「立秋以後の夏の暑さのこと」。
「秋の季語」と言い換えると分かりやすい。
残暑は「立秋からあとにも続く暑さのこと」。
「時候の挨拶」と言い換えると分かりやすい。
「秋暑」も「残暑」も立秋が過ぎた暦の上では秋なのに、まだ夏が続いていることを言います。
俳句の季語としては「秋」の季語となりますが、日本では季節感はまだ夏なのです。
「秋暑」は秋の季語
「秋暑」は立秋以後の厚さを言います。
しかし、例年、立秋は8月7日や8月8日など8月の始めに訪れてしまいます。
本来は9月の季節感があるはずですが、夏の真っ盛りとなり猛暑日も続いている頃です。
せめて、時候の挨拶や俳句の世界では秋を感じたいものです。
「秋暑し木陰に寄りて家鴨五羽」矢野由紀子、「秋暑し修行の僧の涼しげに」安倍文子などの句があります。
「残暑」も夏の余韻
「残暑」の方が良く使われていますが、「立秋以降の暑さのこと」では「秋暑」と同じです。
秋の季語と言うことでも同じになりのます。
暑中お見舞いも立秋からは残暑お見舞いとなり、暦では秋となります。
例年8月と9月は暑い日が続き、秋は10月になってからと言うイメージがあります。
「ながらえば又九月一日の残暑なり」荻原井泉水、「七夕に団扇をかさん残暑哉」正岡子規などがあります。
「秋暑、残暑」の外の初秋の季語
「新涼、初秋、秋めく、秋の初風、有明月、富士の初雪、盆の月、天の川、秋日傘、七夕、花火、盆休み、送り火、精霊船、秋の蛍、法師蝉、カンナ、女郎花、冬瓜、藪からし」など沢山の初秋の季語があります。
初秋は立秋から白露の前日までのことです。
白露は9月上旬から下旬にかけての季節になり、さすがに秋の気配を感じる頃です。
「秋暑」と「残暑」とは
「秋暑」も「残暑」も立秋過ぎのことで、まだまだ夏が続いている頃になりますから、暑さを意識した季語が多くあります。
しかし、白露の頃には初秋も終わり本格的な秋になりますから、季語も「新涼、秋めく、秋の初風」などそのようなことを反映したものが増えてきます。
俳句だけではなく、時候の挨拶も変わります。
手紙やメールでの挨拶には気を付けたいものです。