「薄暑」と「夏浅し」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

薄暑は「初夏なのに真夏のような高温になること」。

「汗ばむ」と言い換えると分かりやすい。

夏浅しは「5月頃の初夏の陽気のこと」。

「夏季語」と言い換えると分かりやすい。

どちらも俳句で使う夏の初めの季語になります。

「夏浅し」も初夏の季語で、「薄暑」と同じ様に使います。

同様な季語には「初夏」「夏めく」などがあります。

「薄暑」は初夏の頃

「薄暑」と言う言葉は、「薄い夏」と書きますが、初夏の頃を言い得て妙と言う漢字の言葉です。

「薄い」は本格的でないこと、気温もそれほど上がってこないこと」などのイメージがありますが、汗ばむほどの気温は真夏を感じさせるのです。

季語として大正時代に定着したと言われています。

俳句や時候の挨拶に使われています。

「夏浅し」も初夏

「夏浅し」も初夏の季語となります。

「浅い」と言う言葉に初夏を思わせ、まだ夏の入り口にいることを感じさせます。

山口青邨の句に「籐椅子の曲線は簡素夏浅し」があります。

また、村山故郷の句に「夏浅し池の緋鯉の朱の魚紋」、「刈り立ての青比丘の案内夏浅し」、「ふところに川風あふれ夏浅し」などがあります。

立夏から日を経ていない頃になります。

「薄暑」「夏浅し」以外の夏の季語とは

「夏来る」「夏立つ」「夏に入る」「夏の始」「夏始」「夏きざす」「清和」「麦秋」「立夏」「梅雨の走り」「走り梅雨」「前梅雨」「迎え梅雨」「麦嵐」などがあり、時候の季語や天気、生活、行事などに関係した大変多くの季語が存在します。

また、動物や植物関連の季語も多くあります。

季節は5月から6月頃で梅雨を控えた夏の入り口となります。

「薄暑」と「夏浅し」とは

どちらも初夏の俳句の季語になります。

まだ本格的な真夏ではなく、梅雨もこれからと言う5月から6月頃のことを表しています。

「薄い」や「浅い」と言う言葉にまだ、夏の入り口と言うイメージを感じさせます。

「薄暑」はそのころにしてはやや気温の高いこと、汗ばむほどのことと言う意味もあります。

「夏浅し」はまだまだ夏とは言えないが、夏らしさを感じると言うことです。

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