「物忘れ」と「失念」と「忘却」の違い・意味と使い方・使い分け

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物忘れは「加齢により生じる認知機能の低下という脳の作用のこと」。

「記憶減退」と言い換えると分かりやすい。

失念は「一時的に物事を忘れていた状態のこと」。

「うっかり」と言い換えると分かりやすい。

忘却は「ある記憶が全くなくなること」。

「忘れ去る」と言い換えると分かりやすい。

「物忘れ」「失念」は思い出せますが、「忘却」は完全に記憶がないことです。

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「物忘れ」は加齢に伴い生じるものや人の顔、名前などを思い出せない状態のこと
「物忘れ」は脳の認知機能が衰えることで生じます。

「あのタレント誰だっけ」「友人の名前が思い出せない」「昨日食べたものも忘れている」などですが、時間を掛けて思い出せば何とか分るのです。

「物忘れ」は高齢になればだれにでも起きることですが、特に人の顔と名前が一致しない現象は段々強くなります。

とくに「物忘れ」が激しく病的になると「認知症」が疑われます。

「失念」は特に目上の人に使う言葉
「失念」はうっかりあることを考えていなかった時や上司に指摘されるまで忘れていたことです。

意図的ではないため「うっかりミス」となります。

例えば「外注先が繁忙期になり仕事が入らないのにうっかり失念して発注してしまった」「申し訳ありません、失念しておりました」「結婚記念日を失念していたので妻の機嫌を損ねてしまった」などと使います。

「忘却」は忘れ去ること
「忘却」は「忘れ去ること」と昔の映画の台詞でありましたが、その通りの意味になります。

「忘却」は記憶にあった事柄が時間の経過で完全に思い出せない状態になることで、長期的な年数が必要になります。

例えば「子供の頃遊んだ場所や友達は既に忘却の彼方に消え忘れている」「悪い思い出は忘却することはない」などと使います。

「物忘れ」」と「失念」は一時的なことで「忘却」は長期的な出来事

「物忘れ」は一時的に物事や人の顔、名前が浮かばないことです。

特に高齢となりますと、顔は分っていても名前が思い出せない状態が強くなりますが、これは脳内で記憶している場所が異なることや記憶容量も違うからです。

「失念」は一時的に忘れている状態で指摘されればすぐに気が付くことです。

「忘却」は長い年月が過ぎたために記憶が完全にものくなることです。

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