ドラキュラは実在の英雄だったのにも関わらず世界的に印象の悪い吸血鬼やヴァンパイアと同格に見られているのは不本意でしょう。
吸血鬼の伝説の殆どは残忍な殺人が誇張されて残っているしかありません。
普段、良いことをしても人々の記憶から直ぐに忘れられるのに悪いことに関しては延々、忘れられることは無いです。
人々の記憶に強烈な印象として残るので何時までもドラキュラは悪者として忘れられないでしょう。
「吸血鬼」の意味
吸血鬼は特に東ヨーロッパで伝説が多く伝承されています。
根幹は宗教上のトラブルが絡んでいます。
中世のヨーロッパでキリスト教の改革(カトリックからプロテスタントへの移行)が起きて異端者への激しい弾圧が各地で起きていました。
その際の異端者狩りが現在の吸血鬼としての怪物を生み出したのです。
現在のエンターテインメントでの吸血鬼は後年の創作でしかなく吸血鬼の定義とはかけ離れているのが実情です。
「ヴァンパイア」の意味
ヴァンパイアも吸血鬼もあくまで創作の世界でしかなく実在はしません。
エンターテインメントの内容でヴァンパイアが女性の血を吸ってコウモリになり深夜の街中や古びた城の中を飛び回るシーンは商業的な発想で作り話でしかありません。
後年の作者が注目を浴びたいための小説が人々に恐怖を植え付けているので何時まで経っても悪者です。
「ドラキュラ」の意味
ドラキュラは歴史上に実在して君臨した君主です。
15世紀にオスマン帝国と対峙したワラキア公国の英雄だった人物が現在の吸血鬼の原点でもありました。
オスマン帝国の捕虜や自国の罪人を残忍な殺し方をしたので歴史的に名を残しています。
当時では自国を守るために普通の君主であったのはは違いありませんが異常者の扱いとされているのは他国や宗教上の策略も一因とされています。
ドラキュラ伯爵は歴史上の英雄!
吸血鬼の映画やヴァンパイアのアニメなどは女性の首筋を咬んで血を吸い取るのが定番です。
しかし、ドラキュラと吸血鬼などを同格に見るのはいささか疑念があります。
身体を張って自国の領土や領民を守っていたドラキュラは英雄なのです。
創作のモンスターとは断然、違う存在なのです。
ドラキュラが現在、もし生きていたらどのように考えたでしょうか。
曲がった見方をされて凹むかもしれません。