「慎ましい・つつましい」と「恭しい・うやうやしい」と「遠慮深い」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「慎ましい・つつましい」は、控えめで、物静かであるさまです。

英語ではで「discreet」「modest」「humble」「reserved」表されます。

「彼の話し方や態度は慎ましい」は「He is modest in speech and behavior.」です

「恭しい・うやうやしい」は、礼儀にかなって丁寧であることです。

英語では「respectful」「deferential」「reverential」で表されます。

「恭しい態度で」は「with a respectful attitude」「in a reverential manner」です

「遠慮深い」は、非常に遠慮して振る舞うさまです。

英語では「reserved」「modest」「restrained」で表されます。

「控えめで打ち解けない」という意味の場合「reserved」を使います。

「慎ましやか」という意味の場合「modest」です。

「節度ある」という意味の場合「restrained」です。

「あいつは全く遠慮深くない(遠慮がない)」は「He hasn’t the slightest touch of modesty.」「He hasn’t the slightest touch of delicacy.」です

「慎ましい・つつましい」の意味

「慎ましい・つつましい」は、以下のような意味です。

①ある事柄をしたり、ある状態を他に知られたりすることが、気恥ずかしく感じられることです.
源氏物語(若紫)に「かのまだ見ぬ人々に事々しういひきかせつるを慎ましうおぼせど」とあります。

②控えめで、物静かであるさまです。

慎重であることです。

「遠慮深い」と同じ意味です。

③贅沢できないさまです。

質素なことです。

「つましい」と同じ意味です。

以下のように使います。

慎ましい生活 慎ましい性格 慎ましい女性
慎ましい態度 末席に慎ましく控える

「恭しい・うやうやしい」の意味

「恭しい・うやうやしい」は、礼儀にかなって丁寧であることです。

相手を敬って、丁寧に振る舞うさまです。

徒然草に「人を分かず恭しく言葉少なからん」とあります。

以下のように使います。

恭しい態度 恭しく頭を下げる 供物を恭しく捧げる


「deferential」は「敬意を示す」「いんぎんな」という意味です。

「礼を尽くした扱い(もてなし)」は「deferential treatment」です。

「遠慮深い」の意味

「遠慮深い」は、態度・言動が控えめであることです。

「慎ましい」と同じ意味です。

非常に遠慮して振る舞うさまです。

以下のように使います。

遠慮深い性格 遠慮深い女性 遠慮深い態度

<関連語>
「慎ましやか」は、いかにも慎ましいさまです。

「慎ましやかに振る舞う」のように使います。


「discreet」は「思慮分別のある」「慎重に」「控えめな」という意味です。

以下のように使います。

「慎重な調査」は「discreet inquiries」です。

「そんなことをいったとは彼も思慮が足りなかった」「It was not discreet of him to say such a thing.」です。

「慎ましい・つつましい」は 控えめで、物静かであるさま、「恭しい・うやうやしい」は 礼儀にかなって丁寧であること、「遠慮深い」は 非常に遠慮して振る舞うさまです。

「慎ましい・つつましい」「恭しい・うやうやしい」「遠慮深い」「消極的」は、類語です。

「慎ましやか」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「出しゃばらず控えめであること」です。

「慎ましい・つつましい」は、質素である意味が含まれます。

一方、「遠慮深い」には謙虚さが含まれています。

「消極的」は、ひっこみがちで物事を自分からしないさまです。

マイナスの評価が伴います。

「恭しい・うやうやしい」は、相手を敬って礼儀正しく振舞うことです。

「慎ましい・つつましい」「遠慮深い」「消極的」は、相手への敬意にかかわらず、性格的に控えめな態度をいいます。

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