「もみ消す」と「掻き消す」の違い・意味と使い方・由来や例文

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もみ消すは「不祥事を隠蔽して表沙汰にしないこと」。

「隠蔽」と言い換えると分かりやすい。

掻き消すは「あるものを完全に消去すること」。

「消去」と言い換えると分かりやすい。

「もみ消す」は不祥事が起きても、内部で処理し表に出さないことを隠蔽工作と言います。

内部通報や外部の取材などで発覚することがあり、慌てて謝罪を行なうことが良くあります。

「掻き消す」は有るものを無くすこと、姿を消すことなどに使われます。

「もみ消す」は身内で隠蔽してしまうこと

「もみ消す」は身内の不祥事などが表に漏れないように、口裏を合わせて内密に処理してしまうことです。

「もみ消す」と言う行為そのものは火を手でもんで消すことです。

特に社会的地位にある人は自分の評価を気にする余り、自分自身や身内の不祥事を何とか隠蔽または内部処理をしてしまう傾向があります。

「もみ消し行為は世の中では頻繁に起きることだ」と使います。

「掻き消す」は無くすこと、無くなること

「掻き消す」は有るものをないものにすることです。

「もみ消す」対象の不祥事も「掻き消されて」しまうのです。

「今そこにいた人が掻き消すように消えてしまった」「工事現場の近くでは会話が掻き消されてしまう」と使い、本来あるものや人が跡形もなく消えてしまうことを言います。

現在、存在しているものが何等かの原因でその姿を消すことも言います。

「もみ消す」は不祥事を隠蔽すること、「掻き消す」は姿を消去すること

「もみ消す」は火ではなく、発覚すると困るような身内の不祥事や自分の不都合なことを隠蔽することです。

「掻き消す」は姿かたちを消去すること、無くなることを言います。

似たような言葉では「打ち消す」があり、否定することを言います。

これらは有るべき姿かたちや物事が無くなり、否定され、消し去られることを意味します。

「もみ消す」と「掻き消す」とは

「もみ消す」は火をもみけす様に不都合な不祥事を隠蔽することを言います。

「掻き消す」は何らかの原因で今ある姿かたちや声などが消えることを言います。

「大統領の不正はもみ消されていた」「国会議員が賄賂のもみ消しを謀った」「水彩画が水に落ち描かれた人物が掻き消されてしまった」「演説者の声はヤジがひどく掻き消されてしまった」などと使います。

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