「意図的」と「恣意的」の違い・意味と使い方・使い分け

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意図的は「確定的な意思を持ってわざと行うこと」。

「作為的」「わざと」「故意」と言い換えると分かりやすい。

恣意的は「気ままな気持ちで故意に行うこと」。

「意識的」「故意」と言い換えると分かりやすい。

意図的も恣意的も故意ということですが、意図的は何かのハッキリとした目的がありますが、恣意的は利己主義な意識があります。

意図的は目的を持ってわざと行動すること

「意図」は思惑や目的を持ったある考えのことを意味しますから、意図的に何かをすることは、ある目的のために確信犯的に物事を行うことです。
例えば「テレビ番組で面白くするために意図的に非常識なことを言わせる」「医学部の入試で男子の医師が欲しいため点数操作で意図的に女子を落とした」「意図的にお似合いの男女二人を引き合わせた」などです。

「恣意的」は自分のために故意に行うこと

恣意的の「恣」は「ほしいまま」という意味で、「恣意」とは気ままな気持ち、自己的で我儘な気持ちということになります。
恣意的は自分の利益になるようにわざと行動することです。

例えば「会社の秘密情報を恣意的に盗み出す」「お金がありそうな合コン相手を恣意的に選ぶ」「受注が出来るように恣意的に相手に賄賂を贈る」などです。

いくら表向きは意図的に選別したと言っても、実は恣意的なのではと受け取られかねない。

例えば、伴侶の誕生日祝いを選ぶという目的や大義名分があることでも、伴侶のため意図的にといいながら自分の好みが混じったために、伴侶からは自分好みで恣意的だとの批判を受けてしまいました。

意図的は良い目的の場合も悪い目的の場合もあります。

恣意的は利己的でわがままな意識が入り込むため、普通はよくは取られません。

意図的と恣意的は似ていますが、故意に行った時の意識が異なります。

意図的に物事を行う場合は 、はっきりとした目的があり、その目的を達成するためにわざと行うため、良い場合と悪意の場合とがあります。

一方、恣意的は自分の利益のためという意識が働きますから、ともすると悪い意味に受け取られてしまいます。

意図的も恣意的も故意に行動することですが、行動するときの意識が違うのです。

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