「尾行」と「追尾」と「追跡」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「尾行」は、人の後をこっそりつけていくことです。

英語では「shadow」「tail」「follow」で表されます。

「刑事に尾行された」は「He was tailed by a detective」「He was shadowed by a detective」です。

「何とか尾行をまくことができた」は「I managed to shake off the tail」です。

「追尾」は、後をつけていくことです。

英語では「follow」「pursuit」「home」で表されます。

自動制御で追尾する場合「home」を使います。

「追尾ミサイル」は「a homing missile」です。

「追跡」は、逃げるものの後をおいかけることです。

英語では「a chase」「a pursuit」「pursuit」で表されます。

「犯人は追跡の手を逃れた」は「The criminal eluded the chase」「Culprit gave his pursuits the slip」です。

「追跡調査」は「a follow-up survey」です。

「尾行」の意味

「尾行」は、人の後をこっそりつけていくことです。

特に、警察官が容疑者などの後をつけて、その行動を監視することをいいます。

以下のように使います。

犯人らしき人物を尾行する 尾行をまく 素行調査のために尾行する

<尾・行の漢字>
「尾」
字義は「お・動物のしっぽ」「うしろ」「つるむ・交尾する」「星座の名前」「魚を数える語」です。

解字では、「尸+毛」で構成されます。

「尸」の部分は「獣のしり」の象形を変形させたものです。

「毛」を付して「毛のあるしっぽ」を意味します。

「行」
字義は「ゆく」「おこなう」「やる」「道」「旅」「ゆくゆく・歩きながら」「まさに~せんと」「詩の一体」「書体の一種」「万物を生ずる精気」です。

解字では、「十字路」の象形です。

「道」「いく」を表します。

また、転じて「整った列」を意味します。

「追尾」の意味

「追尾」は、以下のような意味です。

①後をつけていくことです。

「追跡」と同じ意味です。

②電報指定事項の一つです。

受信人が指定の住所に不在の場合、その居所を追って手渡す手続きです。

以下のように使います。

犯人らしき人物を追尾する 追尾攻撃 大陸間弾道ミサイルを追尾レーダーで追尾する
追尾型ミサイル ミサイルが敵機を追尾する

「追跡」の意味

「追跡」は、以下のような意味です。

①逃げるものの後をおいかけることです。

後をつけることです。

「追蹤・ついしょう」「追躡・ついじゅう」と同じ意味です。

②比喩的に、物事のその後の経過を追い調べることです。

以下のように使います。

犯人らしき人物を追跡する 脱獄囚を山狩りして追跡する
追跡取材 追跡捜査 追跡権 追跡の手を逃れた

「尾行」は 人の後をこっそりつけていくこと、「追尾」は 後をつけていくこと、 「追跡」は、 逃げるものの後をおいかけることです。

「尾行」「追尾」「追跡」は、類語です。

共通する意味は「後を追っていくこと」です。

「尾行」は、相手に気づかれないように、秘密裏に後をつけることです。

「追尾」は、ぴったりと後ろについて、どこまでも追っていくことです。

「追跡」は、相手を見え隠れして追いかけて行くことです。

その追い方は鋭く容赦ないことです。

後をたどってたどり着こうとすることです。

また、「追跡調査」のように、物事があった後の経過・筋道をたどることも言います。

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