「頭上」と「頂門・ちょうもん」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「頭上」は、頭の上のことです。

また、頭の上の方のことです。

英語では「overhead」「over one’s head」で表されます。

「頭上注意」は「Danger Overhead」「Watch」「Mind Your Head」です。

「頂門・ちょうもん」は、「頭の頂(いただき)」のことです。

「頂門の一針殺さぬ寸鉄(非難が痛いのは真実だから)」は「the sting of a reproach is the truth of it」です。

「reproach」は「非難」「叱責」という意味です。

「頭上」の意味

「頭上」は、頭の上のことです。

また、頭の上の方のことです。

以下のように使います。

頭上に荷物を置いて運ぶ 頭上運搬

飛行機が頭上を飛ぶ 頭上注意

<頭上運搬>

頭の上に荷物を置いて運搬する方法のことです。

稲わらや竹皮などで作った輪形の頭当てを使って、壺・桶・籠・曲げ物などの容器に、飲料水・魚・薪などを入れて運びます。

この方法は、日本ではもっぱら女子の運搬方法として古くから各地で行われてきました。

埴輪や絵巻物などにも見られます。

伊豆大島の「アンコ」京都の「大原女」瀬戸内海沿岸の「かべり(魚行商)」などはその代表的なものです。

世界的には、インド・東南アジア・アフリカ・ポルトガルなどで多く見られます。

「頂門・ちょうもん」の意味

「頂門・ちょうもん」は、「頭の上」「頭」のことです。

「頭の頂(いただき)」のことです。

「頂門の一針」の成句で使われます。

「先輩の言葉は頂門の一針であった」のように使います。

<頂門の一針>

頭上に針を一本指すという意味から、相手の急所を押えて適切な忠告を与えることです。

急所を突いた痛切ないましめのことです。

痛いところを突く忠告の例えです。

類句には、「頂門の金椎・ちょうもんのきんつい」があります。

<頭と頂の漢字>

「頭」

字義は「あたま・かしら」「ほとり・あたり」「物を数える語」「名詞に添えて語勢を助ける助字」です。

解字では、「頁+豆」で構成されます。

「豆」の部分は、頭をたかつきの形に象形したことを表し、「頭・かしら」を意味します。

「頁」の漢字の字義は「かしら・こうべ」「くびすじ・うなじ」「ページ」です。

解字では、象形です。

人の頭部を強調した形にかたどります。

「かしら」を意味します。

「頂」

字義は「いただき」「いただく」「冠の上の金銀珠玉などの飾り」「冠を数える時の単位」です。

解字では、「頁+丁」で構成されます。

「頁」の部分は「人の頭部」を表します。

「丁」の部分は、「頭のある釘」を表します。

これらにより、「いただき」を意味します。

「頭上」は 頭の上のこと、また、頭の上の方のこと、 「頂門・ちょうもん」は、 「頭の頂(いただき)」のことです。

「頭上」「頂門・ちょうもん」は、類語です。

共通する意味は「頭の上」です。

「頭上」は、「頭の上」という意味と、「頭の上の方」という空間を表す意味とがあります。

「頂門・ちょうもん」は、「頭の上」という意味です。

「頂門の一針」の成句でのみ使われます。

「頂門の一針」の類句には「頂門金椎・ちょもんきんつい」「忠言逆耳」などがあります。

「忠言逆耳・ちゅうげんぎゃくじ」は、「忠言耳に逆らう」とも読みます。

出典は「孔子家語」です。

「良薬は口に苦く病に利あり、忠言は耳に逆らい行いに利あり」より来ています。

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