「鉈・なた」と「斧・おの」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「鉈・なた」は、短く厚い、幅の広い刃物です。

短い柄をつけています。

英語では「a hatchet」「a small axe」で表されます

「a hatchet man」は「殺し屋」という意味です。

「a hatchet job」は「どぎつい中傷」「悪口」という意味です。

「hatchet faced」は「顔がやせてとがった」という意味です。

「斧・おの」は、楔(くさび)形の堅牢な鉄の刃に堅い木の柄をつけたものです。

英語では「an ax」「a hatchet」で表されます

「柄の長い斧」の場合「an ax」を用います。

「手斧」の場合「a hatchet」です。

「鉈・なた」の意味

「鉈・なた」は、短く厚い、幅の広い刃物です。

短い柄をつけています。

枝打ちや薪などを割るときに用います。

以下のように使います。

鉈で薪を割る 枝を鉈で払う 大鉈を振るう

<鉈をふるう>

思い切った処置をすることです。

多数のものを罷免したり解雇したり、予算などを大幅に削ったりする場合に使います。

強調した表現は「大鉈を振るう」といいます。

<関連語>

「手斧・ておの」「手斧・ちょうな」は、斧でざっと削った材木を、さらに平らかにするために用います。

鍬形の刃物です。

「ちょうな」という言葉は、「手斧・ておの」が「てうの」と転じ、更に訛って「ちょうの」と発音したことから発生しました。

「鉞・まさかり」は、木を伐るための大型の斧です。

「斧・おの」の意味

「斧・おの」は、楔(くさび)形の堅牢な鉄の刃に堅い木の柄をつけたものです。

「よき」「狭刃・せば」ともいいます。

木を伐り、または割るのに用いる道具です。

「丁・ちょう」で数えます。

今昔物語(6)に「斧を以て裂き砕けるが如し」とあります。

以下のように使います。

大木に斧を入れる 斧の柄朽つ

<斧の柄朽つ>

「晋の王質が木を伐りに行って、仙童の囲碁の一局を見終わらないうちに斧の柄が朽ちているのに驚いて、村に帰ると知人は皆死んでいた」という故事が記述記にあります。

これに基づいた言葉です。

わずかな間だと思っているうちに、長い年月を過ごすことです。

<鉈・斧の漢字>

「鉈」

字義は「ほこ・短い矛」「化学元素のタリウム」です。

解字では、「金+它」で構成されます。

「它」を含む漢字は、「它」の意味を含み「タ」という音符を表します。

「它」の字義は「へび・まむし」「ほか・よそ」です。

解字では象形です。

身をくねらせ垂れる「へび」の形にかたどっています。

蛇の原字です。

借りて、「よそ・ほか」を意味します。

「斧」

字義は「おの・まさかり」「きる」「斧の形」です。

解字では、「斤+父」で構成されます。

「斤」の部分は「曲がった柄」の斧の象形です。

「父」の部分は、「鞭や斧を手にした形」を表します。

これらにより、「斧・おの」を意味します。

「鉈・なた」は 、短く厚い、幅の広い刃物で短い柄をつけています。

「斧・おの」は、 楔(くさび)形の堅牢な鉄の刃に堅い木の柄をつけたものです。

「鉈・なた」「斧・おの」は、類語です。

「手斧・ておの」「手斧・ちょうな」「鉞・まさかり」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「木を切ったり割ったりするのに用いる厚い鉄製の刃物」です。

「鉈・なた」は、短く厚く、幅の広い刃物です。

立ち木を払ったり、巻き割をしたりするのに用います。

「鉈をふるう」の形で、「思い切った処置をする」という意味に使われます。

「斧・おの」は、頑丈な厚い刃物に小さい柄をつけた物で、木を切り倒したり割ったり削ったりするのに用います。

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