「調整」と「調節」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「調整」は、調子を整え過不足をなくし、程よくすることです。

英語では「adjustment」「regulation」で表されます。

「望ましい状態にする」という意味の場合「adjust」を使います。

「一定のレベルや状態に保つ」という意味の場合「regulate」です。

「年末調整」は「a year-end adjustment」です。

「調節」は、ちょうどよい状態に整えることです。

英語では「control」「regulation」で表されます。

「規制する」という意味の場合「control」です。

「規準・条件などに合わせる」という意味の場合「regulate」です。

機械などを調節する場合「adjust」です。

「調整」の意味

「調整」は、ある基準に合わせてちょうどよい状態にすることです。

調子を整え過不足をなくし、程よくすることです。

また、折り合いをつけることです。

以下のように使います。

機械の調整をする テレビの音量を調整する 日程調整をする

立候補者の調整をはかる 意見の調整をはかる 年末調整

<年末調整>

給与所得の支払者が、年末に一年の給与総額に対する所得税額を算出し、源泉徴収済みの税額の合計と比較して納税額の過不足を精算することです。

<源泉徴収>

会社などが給与やボーナスを支給する場合、所得税の見込み額をあらかじめ天引きしていることを指します。

「調節」の意味

「調節」は、以下のような意味です。

①ちょうどよい状態に整えることです。

つり合いが取れるようにすることです。

②心理学では、自己を外界の状況に適合するよう変化させる過程を指します。

以下のように使います。

部屋の温度を調節する テレビの音量を調節する

強弱の調節のきく冷房装置 椅子の高さ調節

ダムの放水量を調節する 調節弁

<調・整・節の漢字>

「調」

字義は「ととのう」「ととのえる」「なつく」「めぐる」「あざける」「おしえる」「物の形容」です。

解字では、「言+周」で構成されます。

「周」の部分は「ゆきとどく」を表します。

これにより、「言葉に神経が行き届く」を表し「ととのう」「やわらぐ」を意味します。

「整」

字義は「ととのえる」「ととのう」「きちんとそろっている」です。

解字では、「攴+束+正」で構成されます。

「束」の部分は「たばねる」を表します。

「攴」の部分は「打つ」を表します。

これらにより、「束ねたり打ったりして正しく整える」を意味します。

「節」

字義は「ふし」「みさお」「きまり」「くぎり」「わりふ」「はたじるし」「とき・おり」「時候の区分の名」

「祝いの日」「ほどあい・ころあい」「ほどよい」「かぎる」「ますがた」「楽器の名前」「易の六十四卦の一つ」です。

解字では、「竹+即」で構成されます。

「即」の部分は「食物を前に膝関節をつける形」を表します。

「竹」の部分は、「ふしのある竹」の象形です。

合わせて「ふし」を意味します。

「調整」は、調子を整え過不足をなくし、程よくすることです。

「調節」は、ちょうどよい状態に整えることです。

「調整」「調節」は、類語です。

共通する意味は「物事に手を加えて、適切で安定した状態にすること」です。

「調整」は、物事の調子の悪いところを整えたり、過不足に手を加えたりして、全体としてつり合いの取れた望ましい望ましい状態にすることです。

「調節」は、物事の程度をほどよい具合のところに整えることです。

心理学では、自己を外界の状況に適合するよう変化させる過程を指します。

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