「短歌」と「長歌」と「旋頭歌」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「短歌」は、和歌の形式の一つです。

「五七五七七」の五句・三十一音から成ります。

「みそひともじ」、または「みじかうた」ともいいます。

「長歌」は、和歌の歌体の一つです。

「ながうた」ともいいます。

五七調を反復して連ね、終末の音を「七七」とするものです。

普通はその後に反歌を伴います。

「旋頭歌」は、古代の歌謡の一つです。

「五七七・五七七」の六句から成ります。

「短歌」の意味

「短歌」は、以下のような意味です。

①和歌の形式の一つです。

「五七五七七」の五句・三十一音から成ります。

「みそひともじ」、または「みじかうた」ともいいます。

②長歌に対しての反歌を指します。

初めの三句を「上の句」といいます。

あとの二句を「下の句」といいます。

第一句を「初句」、第三句を「腰の句」、第五句を「結句」といいます。

第三句と第四句の続きの良くない歌を「腰折れ和歌」といいます。

転じて、「腰折れ」は「下手な和歌」を意味し、自分の和歌をへりくだって言う時に用いる表現になりました。

「長歌」の意味

「長歌・ちょうか」は、和歌の歌体の一つです。

「ながうた」ともいいます。

五七調を反復して連ね、終末の音を「七七」とするものです。

普通はその後に反歌を伴います。

五音・七音になりきらないものを含めて、万葉集に262首が納められています。

柿本人麻呂によって、長歌は文学的に完成されたと評価されています。

しかし、平安期以降、衰退しました。

<貧窮問答歌・びんぐうもんどううた>

万葉歌人である山上憶良の代表作の一つです。

長歌と短歌から成ります。

721年の作です。

万葉集の巻5に収録されています。

憶良自身を投影した人物と、極貧の農民が問答する形式で書かれています。

平易な日常語を用いて、貧窮困苦の実情や世の非道を描いています。

「旋頭歌」の意味

「旋頭歌・せどうか」は、古代の歌謡の一つです。

和歌の一形式のことです。

和歌の形式の「五七五七七」の音を基本とします。

「五七七・五七七」の六句から成ります。

古事記・日本書紀の歌謡に4首、万葉集に62首収録されています。

「旋頭」とは、頭の三句を下三句で繰り返すという意味です。

「五七七」という片歌(かたうた)形式を二人で唱和していたものが、後に一人で歌われるようになったといわれます。

民謡的な内容のものが多くあります。

上代に盛んに歌われました。

<関連語>
「連歌」は、何首もの短歌を、上の句と下の句に分けて、二人以上の人で詠み続ける形式の詩歌です。

中世から近世初期にかけて流行しました。

「狂歌」は、通俗的な表現で、滑稽や諧謔を盛り込んだ短歌のことです。

「短歌」は 和歌の形式の一つで、「五七五七七」の三十一音から成ります。

「長歌」は 和歌の歌体の一つで、五七調を反復して連ね、終末の音を「七七」とするものです。

「旋頭歌」 は古代の歌謡の一つで、「五七七・五七七」の六句から成ります。

「短歌」「三十一文字・みそひともじ」「長歌」「旋頭歌」は、類語です。

「連歌」「狂歌」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は、「歌体からみた和歌の種類」です。

「和歌」の代表として「短歌」があります。

「五七五七七」と音を重ねるので「三十一文字・みそひともじ」ともいいます。

「五七」を幾度も繰り返し、最期を「五七七」で終わる「長歌」や、「五七七」を二度繰り返す「旋頭歌」の形式は「万葉集」にみられます。

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